2010年11月01日上海万博終わる!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 今日から11月ですね。2010年も残すところ60日。あっという間ですよ。

 上海万博が終了しました。オリンピック同様、国威発揚のイベントで、それこそ、中国の威信をかけた示威行動ですね。

 5月1日〜10月31日の半年間。目標入場者数は7000万人。もちろん、この目標数字は憎っくき日本の万博(6400万人・1970年度)のそれを意識してのこと。

 7300万人達成!

 中国政府は自画自賛してますけど、上海周辺の国営企業に軒並み動員をかけた結果であることは明らか。
 15万人の従業員を抱える宝山製鉄など、従業員1人あたり4枚のチケットを割り当て。ということは、60万枚。で、会社がチケットを引き受け、割り引いて従業員に渡してるわけ。
 でも、「つまんないよ」「日本館しか見るべきものはない。でも3時間待ち」と従業員同士がケータイでやりとりしてるから、転売する始末。

 中国は上海の不動産バブル崩壊に加えて、万博でも大赤字。オリンピックで金は使い果たし、不良債権抱えて、金融機関は大変ですよ。
 
 内陸部の公共事業もストップ。ご存じのように、中国では公共事業は政府の出資は3分の1のみ。あとは地方政府、自治体、金融機関、企業などが出すわけ。もちろん、儲けもこの比率で分配されるわけですけどね。
 この公共事業が回っていない。あちこちで工事中止に追い込まれてるわけ。
 金融機関にとって、とりっぱぐれがないと思ってた地方政府、自治体からとれなくなった。となれば、増税必至。
 
ご存じのように、中国政府には直接、人民から税を取り立てる仕組みがありません。税務署はあるんですよ。けど、それはすべて地方政府の管轄。つまり、地方政府が徴税し、それを中央政府に上納する、というシステムなわけ。
 もちろん、もらう側よりやる側のが強いですよね。もし地方政府がそっぽを向いたら、中央政府は干上がっちゃう。

 こういうカネの流れだから、中央政府は地方にあまり強く出られません。中国が分裂するとなれば、地方ごとの軍閥に別れるわけですよ。

 ただでさえバブルが弾けて失業率が高止まりなのに、さらに増税したらどうなるか? 暴動になりますよ。いま、年間60万件のストがあります。さらに当局指導の反日デモ。これがいつ、ストと暴動に引火するか。

 年末年始の中国は「大変な事態」になっていると思います。

 温家宝さん、ホントは菅さんと会談なんかしてる余裕ないのよ。中国財政は火の車。先進国による人民元包囲網。中国の海洋覇権に対して東アジア諸国は戦々恐々。

 いま、中国は天安門事件以来の「孤立無援状態」なんですね。
 
 日本企業には「損切り」をお勧めします。また、中国旅行なんて行かない。反日デモが続いてる間に、これ幸いと縁を切るべきでしょうな。 

 たぶん、お馬鹿なテレビ局は「山田某という皆勤賞のおばちゃんを温家宝さんが誉めてた」とばかりに美談めいた報道をするかもしれませんけど、ま、話半分で聞いておきましょう。

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