2010年11月11日あまりに幼くあまりに拙い内閣!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

「巡視艦・中国漁船衝突ビデオ流出事件」というなんとも長いタイトルなんですけど、「私がやりました」と神戸の海保保安官が名乗り出たようですね。

 どうだろ、世論調査したら、「よくぞやってくれた」が85%。「いくらなんでも」が10%。「わかんない」が5%といったとこじゃないかな。私の勝手な推測ですけど、ま、当たらずといえども遠からずではないかしらん。

 いつの時代も世論は「なんとなく」正しいんです。「正確に」正しくするには分別処理して考えないといけませんね。

1たとえゴミ情報であろうと、いったん政府が「機密(どこが?)」としたものを漏らすこと。これは公務員としてやってはいけません。これが原則です(この基本を逸脱したら「クーデター」ととられてもしょうがありません)。
2今回のケースを個別に見るとどうか? あんなものとてもとても「機密」とは思えません。ただの「事実」の公開でしょ? 「事実」をどうして機密にしなくちゃいけないの? こんなものが機密ならば、「菅さんはアホや」「仙谷さんは菅内閣の1人ゲシュタポやでえ」という「事実」も機密扱いしなければなりませんね。

 この2点を混同してはいけません。分別して考えなくちゃ。

 それにしても、菅&仙谷のご両人。なんとも空気の読めないお方でんなあ。つうか、あまりにも幼くあまりにも拙い外交の連続で、どれだけ国益を損ねているか・・・。

 犯人捜しを始めて大騒ぎ。ひと言も話していない現在でさえ、「あらゆる機会で弁護する!」と佐々淳行さん(元内閣安全室長)等の有識者が容疑者を応援してるわけでね。これで本人が「動機」を話し出したら、新聞・テレビがそれ見たことか、と菅内閣の判断ミス、失政を一面に書き立てまっせ。

 公務執行妨害のならず者船長を処分保留で釈放し、とても機密とは思えないビデオを流した海保保安官を逮捕? このチグハグを、菅さん、どう説明するんでしょうか?

 支持率はあっという間に奈落の底でっせ。そうでんなあ。20%未満ですやろな。しかも、その記事が書き立てられるの、「APEC開会式」のタイミングになるんとちゃう?

 私、言ったでしょ。菅さん満座で赤っ恥かかせられた上で辞任に追い込まれまっせ、と。補正予算案成立後の突然退陣も十分ありえますよ。

 容疑者は確信犯ですからね。動機は明確ですよ。国民へのメッセージもたくさんあると思います。事実、警察に同行される前に読売テレビの記者に「動機」をしかと伝えてますね。

「国会議員に限定され、しかもわずか6分半のビデオを見せられているときに流出を決めた」
「このままでは闇から闇に葬り去られてしまう」 
「中国では海保巡視艦のほうが漁船に衝突してきた、と報道されている。真実は何なのか? 国民にみてもらうべきだ。そのほうか国益にかなう」

 ま、そんなことを語っているわけですね。元もと、このビデオについては那覇地検と石垣海保にしかない、ということになってたわけですが、どっこい、海保の人間ならどこでもだれでも見られたわけですよ。
 つまり、政府の発言はウソ八百だったわけです。

 仙谷さんは事情聴取の中身に関して徹底的に箝口令敷くでしょうな。メディアに漏らさないようにね。
 けど漏れます。読売テレビのスクープのままでは笑われてしまいますからね。さすがに日本の報道記者にもプライドくらいあるでしょう。
 
 判断ミス、腰抜けぶり、嘘つき、情報のダダ漏れ・・・この稚拙な内閣の引き起こしたバタバタぶりをリアルタイムでAPEC首脳が見てます。オバマ&胡錦涛&北海の熊さんもじっと見てるでしょうな。
 さて、彼らがどんな手を打ってくるか・・・。

 2通りの仕掛けがあると思います。

 1つは、中ロ首脳に会談に応じてもらいたけりゃ、かなり具体的な「お土産」を用意せんとあかんということ。
 もう1つは首脳会談? 聞いてないよおと知らぬフリをすること(そもそもまだやるとも言ってませんけど)。APEC参加国の首脳はだれ1人、来年3月まで菅内閣が続いているなんて思っちゃいませんよ。空手形になる相手と話しても無駄でしょ?

「Vサイン船長を処分保留で釈放したのは検察の責任です」「ビデオを流出させたのは海保の責任です」・・・毎度、おのれの失政を他人のせいにする菅さん。私、言ったでしょ? この人は昔から責任転嫁と弁解の達人だって。

 いちばんリーダーにしちゃいけない人物を選んでしまった。民主党の責任は限りなく重たいなあ。

 ところで、情報というのは漏れるんですよねえ。たとえば、APECに参加する首脳の宿泊先。オバマさんはマッカーサーも泊まったあのホテル。胡錦涛さんは展望台もついてるあのホテル。で、ファーストレディたちは日曜に三溪園でお楽しみとか。

 ダダ漏れでっせ。高級食材でなくていいから地元の食材を使った料理を出すように・・・という具体的な指示まで漏れてまっせ。人の口に戸など立てられませんなあ。
 
 さて今回、「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は、『テレビのなみだ』(鈴木おさむ著・朝日新聞出版)です。詳細はこちらからどうぞ。