2011年07月21日菅さん、延命にはこれが最後の手段です!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 菅さん踏ん張ってますなあ。でも、これ以上、踏ん張れますかね。
 そこで菅政権の延命策を考えてみました。どれが確率が高いでしょうねぇ?

 1つは、まず仙谷副官房長官を切ること。返す刀で、もし延命に反対なら(8月上旬で辞めてね、と言ってる)岡田幹事長も首。そして子飼いの政治家を幹事長に据えること。
 なぜならば、いま、民主党内で菅降ろしの急先鋒は仙谷さんだからですよ。

 で、次にどうするか? 鳩山・小沢の代表経験者を取り込むこと。
「ペテン師呼ばわりしたのに無理だ」「小沢と菅は水と油」だからできるわけがない。。。いや、できますよ。できてこその政治家でしょ。菅さんは節操がないし恥知らずなんですから、この「長所」をいまこそ活かすことです。

 でも、あの2人は受け容れないでしょ? いや、受け容れますよ。なぜならこの3人にとって「当面の敵」は仙谷さんなんだから。まず目先の敵を潰す。そのためには「敵の敵は味方」というマキャベリ、孫子の鉄則を思い出すべきです。幸い小沢さんはマキャベリストですからね。乗ってくると思います。

 あくまでも水面下で結束すればいいんです。錦の御旗は・・・「脱原発」「反・東電&経産省」、そして「脱アメリカ」です。
「辞める」といった総理には党内でだれもついてこない? いやついてきます。ついてくるしかないんです。

 さて、もう1つ。いままで(中島孝志の 聴く通勤快読)何回も述べてきたように、「脱原発」で総選挙することです。
 海江田さんは署名しないそうですから首にして、菅さん自身が経産大臣を兼務して解散詔書にサインすればいい。

 で、8月6日(広島に原爆が落とされた日)、8月9日(長崎に落とされた日)、8月15日(終戦記念日)という大イベントに総理大臣として「原爆=原発」の悲惨さを縷々述べればいいんです。ここが役者としての見得の見せ所ですよ。

 そして脱原発を争点にして解散・総選挙に打って出る。「東電が悪い」「経産省が悪い」「いまの原発行政は自民党政権がつくった!」「オレは悪くない」と言い張ればいい。どうせ支持率は最悪なんですからね。「脱原発」だけは国民ウケします。国民注視のなかでこれだけを繰り返せばいい。

 菅さんでなければもっとウケますけどね、ホントは。でもしょうがない。
 解散・総選挙となると幹事長がポイントなんです。だから、岡田さんを交代させろと言ったわけ。あの方、しょせんは「秘書」ですから。

 原発についてはあの中曽根大勲位ですら脱原発を表明してますからね(さすが元祖風見鶏)。

 もち、性急な「脱原発」は日本経済にとって百害あって一利もありません。

 そりゃそうですよ。しかも政党&政治家それぞれでも温度差=時間差があります。すべての原発を即停止・即廃炉すべしという人もいれば、ドイツ並みに20年かけて「縮原発」という人もいるでしょう(これが現実的)。自民党内でもバラバラです。原発チェック(ストレスチェック)で停止か廃炉か修正して推進かを決めればいいという人たちばかりではありません。

 民主党代表選が8月にある? 代表になれるかどうかわからないじゃないか?

 あのね、党の代表選をけっ飛ばすために総選挙に打って出るわけ。だからこのタイミングしかチャンスはありません。もちろん議席数が現状維持できるわけはありません。けど、どうせ後がない男なんですから、ここは「エゴイスト」の本領発揮ですよ。サラリーマン根性がどっぷり身に染みた民主党の政治家には党を出る根性なんてありません。

 私は前段の策を水面下で交渉し、後段の策を電光石火で展開することをお勧めです。

 あの交渉下手な菅さんのスタッフにできる?
 そりゃ子飼いの寺田さんには無理でしょう。だから亀井静香さんに丸投げすればいい。

 チャンスはこの20日間しかありません。しかし20日間もあります。
 小沢・鳩山さんと仲良くすることです。そしてアメリカべったりの仙谷・前原・岡田を干し上げることです。小沢・鳩山グループ、さらには自民党からも閣僚を入れればいい。東電=経産省を血祭りに上げて、本格的に公務員改革へとスイングすればいい。
 人事で旗幟を鮮明にすれば、菅さんは長期政権も夢ではありません。この脱原発選挙で勝てば、菅政権は信任されるわけですから、延命どころか延々と4年間は総理を続けてもいい。

 けどねえ、こんなことが端からできる男なら、こんな体たらくにはなってませんわな。延命したところで地が出てパーになるんかいな。

「御輿が1人で歩けるもんなら歩いてみいや!」(『仁義なき戦い』)となるのが落ちでしょうな、うん。

 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『福島原発の真実』(佐藤栄佐久著・平凡社)です。詳細はこちらからどうぞ。