2011年09月15日リーマンショック3周年

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 地中海ですっかり遊びほうけていたキリギリスは、いまやだれもお金を貸してくれなくなってしまいました。

「おまえら、身の程知らずの贅沢してたんだから当然だよ。どうしてオレたちが尻ぬぐいしなきゃいけないんだよ」
「ケチなこと言わずに同じ町内会のよしみで助けてくれよ」
「1年で倍返しなら貸してやらないこともないけどな」
「助かるよ。貸してくれないと年末年始の返済に困るんだ」
「な〜んだ、返済のために高利に手を出すというわけか」
「笑ってくれ」
「おまえのおかげで2人の娘ソシエテとクレディが格下げされた」
「けど、オレに貸さないといちばん困るのはあんただろ?」
「今度は脅迫か!」
「いや事実を言ったまでだよ」
「もう貸さないぞ」
「ユーロがなくなってもいいのか。ドイツの1人勝ちを我慢できるのか」
「・・・」
 
 う〜ん、ユーロのトラブルを見るにつけ、「アリとキリギリス」を思い出してしまいますな(私は家庭内&親戚&友人内では「キリギリス」と呼ばれておりますがなにか)。

 ギリシャ、イタリアにかなり貸し込んでますからねえ、フランスは。ソシエテジェネラルを残してあとはすべて破綻してもおかしくないわな。

 今日はリーマンショック3周年。あのとき大恐慌になっているはずだったんですよ。ホントはね。3年という時間稼ぎをしただけに過ぎません。
 国債の毀損はオフバランスが認められてますからね。金融機関、大企業、年金問題・・・すべてを国債で引き受けてきた。早い話が債務の付け替え。結果、国債を発行している政府がいちばん信用できなくなった。

 それがソブリン危機というわけですな。

 手っ取り早いのはギリシャ政府にデフォルトを宣言させること。ポルトガル政府にも。イタリア、スペインまでいけばユーロはおしまい。
 とことん支えるか、さっさと店終いするか。傍観するところ、「会議は踊ったまま」のようですな。

  
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