2016年02月01日中国が抱える現実。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 来週末の「和倉温泉ツアー」ですが、金沢前泊、宴会予行演習、クラブ活動の参加者が12、3人なの? 多いなあ。多い。金沢着が夜9時ですから、宴会はそれからなのよね。多い、多すぎます。
 翌日、全国の原原から加賀屋さんに30数人が駆けつけるとは。大人の修学旅行ですな、これは。

 今年は単行本の執筆依頼が多いので「日本伝統文化研究会」は個人的にしようと考えています。せいぜい墓参りとリンクした「熊本人吉ホタル狩りツアー」とか「土佐よさこい&うどん県食い倒れ&阿波踊り満喫&神戸北野ホテルの朝食を満喫するツアー」とか「新潟佐渡ツアー」くらいかなあ。。。「吉野熊野三山修験道の道ツアー」もやりたいなあ。。。それと今年は6〜9月までは釧路をメインオフィスにする予定です。横浜、東京、博多等々にちゃちゃっと出張ります。このほうが生産性がいいと思うのよね。


 さ〜て、2015年夏から人民元が段階的に引き下げられています。もともと、米ドルにペグってたわけでして。IMFのメジャー通貨入り(SDR通貨)すんには、管理相場、固定相場ではあかんわけで、人民元はドルから本格的に独立せなならんわけでね。

 どんな雛や卵、蛹でもそうですが、大人になる瞬間が狙われるわけでね。世の中には、この通貨安をねらい打ちしてた連中がたくさんいますし、罠を仕掛けるなんざ、当たり前のことでげすよ。

 フランス、ドイツ、イギリスが支援した人民元のSDR入りにしたって、「ヨーロッパ落ち目三兄弟」のことですから裏でなにやってたかわからんわな。
 
 で、連日の人民元切り下げを見れば、ドル利上げは100パー読みとれたと思います。唯一、あのジャネット・イエレンつうFRB議長は超優柔不断ですからね、煮え切らないまま年を超すかなと判断された人もいるでしょうね。けど、さすがに金融機関がもたなくなって9年半ぶりの「利上げ」となったわけでげしょう。

 人民元はこれからもっと安くなるでしょうね。円高の歴史と反相関でげすな。

 60年代の日本は1ドル360円つう超円安でした。輸出企業が稼いだマネーで内需を拡大し、賃金を上げに上げて、結果、GDPが積み上がってきました。いま、アベノミクスと称しているものは、基本、「60年代よ、もう一度」という政策にすぎません。

 ただし・・・「マンデル・フレミング効果」によりますと、「固定相場制のときには財政政策は効くけど金融政策は効かない。一方、変動相場制のときには財政政策が効かずに金融政策が効く。ただし変動相場制でも金融緩和が十分にされていれば財政政策も効く」つうわけね。

 70年代当初は、建前ではドルショック以降、固定相場制から変動相場制に変わった、つうことになってますけど、もち、時の大蔵省が猛烈な為替介入をして円安にしてました。レーガンのときにさすがにドルが破綻しそうになって、ニューヨークのプラザホテルに先進国の財務相を集めて、「ドル安誘導=日本にしてみれば円高誘導」に合意せざるをえなかったわけで、ここでようやく、本格的な変動相場制にシフトするわけですね。

 おかげで、行き過ぎのドル安になっちゃって、円安にシフトしたいのにドルが戻るまで日本は金利を上げられなかったわけ。で、バブル対策に乗り遅れてしまいました。

 いつも日本はアメリカ=ドル=米国債のために振り回されます。身を犠牲にしてます。

 固定相場制でいるかぎり金融政策は効果がない。中国も質的量的緩和等々をしたくてもドルペグではなにもできない。今後、日本が14年かけてしたことを、中国は1〜2年でクリアしないと財政破綻、金融破綻、経済破綻が表面化してしまうでしょうね。だから「ダーティー・フロート」だろうが「クリーン・フロート」だろうが、やらなくちゃならんわけで。

 今年は、共産党の意思とは関係なく相場はマネーの理屈で動いていきます。で、このチャイナショックが日本のマーケットを乱高下させます。

 中国への投資は止まりました。日本はすでに投資が急減速。ドイツもイギリスもアメリカも金の切れ目が縁の切れ目。高金利にしたくてもできない中国。マネーはアメリカと日本に集中します。マイナス金利にしたって、結局、円と日本国債が買われますよ。

 中国もアメリカも外需で儲けられなくなったから内需を頑張りましょう、つう中曽根時代の前川レポートみたいな政策を出してますが、まともな中国人は中国本土で欲しいものなんてありません。同じ商品でも偽物が60%も混ぜられてるから買いたくないの。上海や北京にある日本の百貨店だって現場ですり替えられてる、と思うよ。

 爆買いご一行様がわざわざ銀座でがつんと買うのは税金がかからないだけじゃないの。「信用」を買ってるわけです。中国人は中国人をいちばん信用してないもんなあ。自分がインチキするからみなもするだろう、つう発想なのよね。ま、正解だけど。

 ドル高でアメリカは輸出が減少すんだろね。大統領候補は毎度のことだけど、「金持ち増税、庶民減税」をアピールするでしょぅが、投票が終わればいつものように忘れます。GMとかウォルマートからやいのやいのいわれて減税すっと、需要が刺激されますから、よけい輸入が増えちゃう。となれば、貿易赤字増大必至。国際収支も大幅赤字必至。

 ウソっぱちの失業率を改善するため軍事費も増大せざるをえなくなります。年末にだれが大統領になろうとかつてのレーガノミクスと同じ風景が見えるんだけど・・・。

 で、爆買い中国人による日本の景気はいかに。。。


日経新聞を加工しました。以下も同じ。

 「インバウンドは巡航速度でこれからも伸び続けます」と外資系金融機関のアナリストの発言。ほんまかいな。


 
 資生堂もコーセーも爆買い人気は凄かった。インバウンドニーズをあてにして工場を拡張するんでしょうか。消費税増税直前の「駆け込み需要」みたいなもんちゃう?


 
 結論から言いますと、爆買いはいったん「強制終了」となるんでないの。「日本で爆買いする金あるなら中国本土で買え」「でないと逮捕しちゃうよ」と共産党政府が言い出すからです。あそこは無茶ぶりできますからね。

 まずは爆買いツアーを止めるために、「買ってもいいけど荷物は1個だけ」「制限超の荷物は没収と罰金」「同じ製品は1個しかダメ」と一罰百戒。どこかの段階でだれかを血祭りにあげます。「上に政策あれば下に対策あり」の中国ですけど、外貨準備が払底して持ち出し制限もますます厳しくなってますからね。

 伊勢丹本店、三越銀座店、銀座のシャネル、エルメスからユニクロにいたるまで、爆買いツアー客が一瞬消えるかもしれません。不景気ではなく中国共産党の事情でそうなるのね。

 どんどん下落する人民元のリスクヘッジとして「メイド・イン・ジャパン」を爆買いしてるわけでね。今度の春節が最後の爆買いチャンスになるかもよ。。。

 つうことは、これからどんなビジネスが流行るか? それは原原でお話したいと思います。


 さて今日のメルマガでご紹介する本は「天才」(石原慎太郎著・幻冬舎・1,512円)です。