2016年07月02日『ローマの休日』を書いたダルトン・トランボは『ハリウッドに最も嫌われた男』だった。。。

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 「話があるんだ」
 「言わないで、なにも」

 「お料理しましょうか」
 「キッチンがないんだ」
 「お裁縫もお掃除も得意なのよ。いままでしてさしあげる人がいなかったの」
 「じゃ、キッチン付きのとこに引っ越そうかな」
 「・・・ええ」

♪24時間〜もたない恋ぃぃぃの♪
 だからいいのかもね。ストーリーはあまりにも有名なんで書きません。人生の基礎知識でしょ。


ペックの娘さん(姉妹)も出演。どのシーンかわかる?

 ここ、ジェラート食べてたスペイン広場。映画も見たことない女の子が真似してるからおかしいの。

 この作品、元もとのクレジットは「グレゴリー・ペック主演『ローマの休日』 新人オードリー・ヘップバーン」だったのね。けど、変更させちゃう。「オードリー・ヘップバーン主演」とね。
 変更させたのはペック本人。「彼女はこれでアカデミー賞を取る」と断言してた。事実、新人にしてアカデミー主演女優賞! 「華がある」ってこういうことなんですね。

 封切られる頃、たまたまのたまたま、英国では王女と平民の恋物語が噂になってたんですよ。マーガレット王女(エリザベス女王の妹さん)と、離婚歴のあるピーター・タウンゼント大佐です。それもあって、この作品は社会現象になっちゃった。


ジュリア・ロバーツ&ヒュー・グラント『ノッティングヒルの恋人』は『ローマの休日』のオマージュ。挿入歌はエルビス・コステロだっけ?

 で、いま、宝塚雪組がやってますんや。もち、早霧せいなさん&咲妃みゆさんのトップスターコンビ。映画もいいけど舞台は生だもん。ぜひ、ごらん遊ばせ。

 早霧さん、宝塚トップスターの中でいちばん男役がぴったりくる方じゃありません? 星組トップがいよいよ私の大好きな紅ゆずるさんになりますけど、早霧せいなさん、男役として自然なんだよなあ。ま、役柄もあるんだろうけど。。。 


『ローマの休日』ミュージカル化って世界初らしいっす(赤坂ACTシアターで上演中)。
 
 ところで、『ローマの休日』を書いたのはドルトン・トランボつう人。
 どんな人物か詳しくは・・・といいながら、あまり詳しくないけど、『マジェスティック』つう映画について5年前に書いたブログがありますんでご参考まで。 
 ジム・キャリー主演映画。このモデルが彼ですよ(もち全部じゃないけど。記憶喪失なんてなってないし)。



 50年代、アメリカでマッカーシー旋風が吹き荒れて、ハリウッドテンが追放されたりしてた頃。チャップリンもアメリカから追い出された頃ですな。

 今月、このトランボの映画が封切られるわけ。ミモノっすよ。
 演じるのは、ブレイキング・バッド』シリーズのブライアン・クランストン(蟹江敬三さんかと思った)。大好きな大好きなダイアン・レインとヘレン・ミレンも出演しちゃってるし。必見だわな。この女優さんたちの顔見てるだけでいいわ。

 ハリウッドの裏側。ハリウッドの恥。アメリカの恥。でも、当時のマッカーシーは正しかった、と私は思ってます。

 生き様としてのトランボ物語はこれはこれで感動するはず。


映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』

 「ここで降ります」
 「・・・」
 「あなたはこのまま帰って」
 「・・・」
 「私の行き先を見ないと約束して。けっして振り返らないで」
 「わかった」
 「お別れの挨拶もいえないわ」
 「いわなくていい(「Don't try」)」

 王女は男が新聞記者だとは知らないの。翌朝、記者会見でいちばん前に立ってる男を発見・・・。いろんな質問が出るわけ。
 
 「どこの都市がいちばんお気に召しましたか?」
 「どこにもそれぞれよいところがあり、どことは申せま・・・ローマです! なんといってもローマです!」
 「ご病気あそばしたのに?」
 「そうです」

 世界中から集まった記者たちはびっくらこん。こっから先はご存じの通り。

 ま、こんな風にご紹介しても、ふ〜ん、そうなんだ、と見ない人は見ないし、よっしゃとばかりに見る人はぜんぶ見るし、人それぞれ人生いろいろ。
 名古屋原原のHさんなんて、タクフェス第3弾『くちづけ』(東京原原で去年10月に観劇会をしましたよね)を紹介したら、高山から富山まで車飛ばして見に行ったつうかんね。やっぱこうじゃなくちゃね。

 人生は長いようで短いっす。「今日で終わる」と私はいつも覚悟して生きてます。覚悟つうほどの人生ではありませんけど。とにかくぼやぼやしてたらあかん、と反省することしきり。まずは動く。動きながら考える。もしかすっと、「進化」つうのはこれが原理原則なんじゃないかしらん。

 それにしても、オードリー・ヘップバーン(ヘボンなのよ、ホントは。ヘボン式ローマ字のヘボン博士と同じ)がなんと可憐なこと。

 最後まで佇んでたブラッドレーはどんな気持ちだったんかね。夢幻のごとくなり、つう気持ちだったんかいな。引きずるよなあ、男は。。。きっとねえ。