2016年10月14日SDR採用が命取りになる人民元

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 今日は博多原原です。奥村先生の講義です。お楽しみに。二次会もいいっすよ。こちらもご期待ください。

 いよいよSDRに人民元が選ばれることになります。いままでアメリカの横やりで割り込めなかったようですが、IMFのラガルドなど、ユーロ勢に英国などの働きかけで押し切った模様ですね。

 中国は鼻高々ですが、内実はつうとちと情けないつうか、実力だからしょうがない、つうか、ま、トホホの状態なんでやんすよ。





 SDRつうのは「特別引出権」のことでして、準備資産を補完する手段なのね(IMFが1969年に創設)。 ただいま(16年3月現在)、2041億SDR(=2850億ドル)が発行されて加盟国に配分されてまして、これは自由利用可能通貨と交換できるわけ。

 がたがたのヨーロッパ通貨の比率を下げてもいいわけで、事実、そうなってます。



 「飴と鞭」だわなあ。これで中国は世界の金融ルールにしたがわざるをえなくなるわけで、「人為的な操作」ができなくなります。そこがねらい目なんだろうねえ。

 「バスケットに入りたければどうぞ。けど、それなりに対応させてもらいますから」

 国際化つうことはドルペグ制から離れて、「市場」に任せる、つうこと。で、あの悪名高いBISの規制下に置かれる、つうことでしょ。

 人民元て国際通貨なの? いま、国際化できるの? 通貨の自由化=為替の自由化=資本の自由化でもあるわけでね。なるほど、多国籍企業、国際金融資本の草刈り場になるつうことなのね。




中国のためのATMじゃね?

 人民元なんて欲しくないの。ドルなのよ、ドル。落ち目でもドルなわけ。基軸通貨の魔力ですな。


保有しとる米国債、日本に買い取ってもらいたいやろなあ。

いまや頭金が30%必要です。

 ころころ政策が変わるのが中国らしい。機動的つうかその場しのぎつうか。ま、しかたない。だって、中国人=漢民族つうのは、問題が起きる前には対処しないもの。問題が起きてからはじめて考える性格なのよ。

 なにしろ、あの国は「社会主義的資本主義市場経済」つう面妖なもをんを編み出したわけでね。矛盾なんてそもそも考えない民族性。「ソ連よりアメリカや日本のほうが景気良さそうだから真似すべえ」つうパクり民族の地が出たにすぎません。

 それがかの有名な、「白いネコでも黒いネコでもネズミを捕るネコはいいネコだ」つうセリフになるわけね。とにかく豊かになる。金持ちになれるヤツから金持ちになる。これが優先順位の筆頭じゃ、つうてね。
 もともと強欲な連中だからハマりますわな。13億人がマネーに向かって猪突猛進したわけですからGDPだけは伸びるわけ。もち、1人あたりですと相変わらず貧困國ですけど。

 とにかく儲かってから考えるべえ。で、いま、考えてるんとちゃう。

 泥縄なのよ。ボタンの掛け違いに気づいても無視して突っ走る。よそ見してる暇なんかないんだから。競争してるんだからね。
 で、いよいよボタン穴がないと気づいた。無理やり穴あけるしかないわなぁ、と習近平は嘆いてるわけ。

 すべてにそうすから。連中の視野にあるのは目の前の「現実」のみ。これしか見ないし見えない。未来も過去もなくて現在のみ。これが時間軸。「いま」が良ければそれでいい。来世も前世もなくて現世利益のみ。そういう宇宙観。

 「けど、日本にはお詫びとか謝罪とか、すぐ歴史を持ち出すよね?」

 はいな。そうすればお金くれるから。ODAでどのくらいむしられたと思う? 儲からんとわかれば止めますよ。そういう癖をつけたのは政治家と朝日新聞でしょうな。

 拝火教、キリスト教、イスラム教、インド仏教、ヒンズー、バラモン教、ジャイナ教、中国道教、儒学、ユダヤ教・・・そして日本の仏教、神道、アニミズム。それぞれの地域、風土、環境が民族を育て、宗教を育んだわけでね。ここらへんのことはいずれ原原で掘り下げたいと思います。



 景気が良かった頃は、党高官になって出世すれば良かったんだけど、いまや、いつでも逃げられるよう、海外に移住させとるわけですな。