2016年12月26日「除夜の鐘」は午後8時までに並びなはれやーーー。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 大晦日のブログに書こうかと思ったんですけど、年末年始は1日3万人のアクセスが2割くらい減るんですよね。

 なんでかなあ。。。ケータイでもノープロなのにオフィスで読んでる人が多いからか、市場が閉じてるからか。通勤快読にしたって年末年始は無関係。つうより、年末年始は1日30冊の読書三昧だかんね。

 で、今日わざわざ書こうとしてるのは「除夜の鐘」について。

 私も学生時代そうでしたけど、大晦日も正月も関係なし。バイトバイトバイトに励んでましたからね。予備校には年末年始なんてないもの。正月も講義があるし模擬試験があるし、予備校でバイトしてたからね。
 
 で、大晦日から元旦は繋がってますよね。寺から神社へ、そのまま初詣しちゃうわけ。除夜の鐘を遠くに聞きながらそのまま初詣。あるいは大祓から初詣。。。ちと早いんじゃね? フライングなんじゃね?

 浅草寺なんて神社もありますからね。一挙両得。

 さて、除夜の鐘は108ですよね。煩悩の数つうけど、あまり数えたことありませんな。

 NHKの「ゆく年くる年」を見ながら、「今年もどうぞよろしく」なーんて家族で言い合ったりね。「んなことより、早くお年玉おくれよ」なんて子供から言われたりしてね。で、お年玉渡すと友だちと出かけちゃうの。

 で、108の鐘っていつ撞くの? たいていは旧年に107回撞いといて、ラスト1回を今年に入ってから撞く、らしいっすね。そもそも除夜って旧年を除く夜=大晦日の夜のことですからね。

 まあ除夜の鐘つうたら、高野山、比叡山、東大寺、そして永平寺でしょうか。たぶんNHKでも中継すると思うけどね。

 除夜の鐘で有名なのは次の句でしょう。

 柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

 ご存じ、正岡子規ですけど、子規が聞いた鐘の音は法隆寺のものではありません。東大寺ですよね。

 長き夜や 初夜の鐘撞く 東大寺

 実は、子規が法隆寺を訪問したのは翌日なんです。で、雨。有名な「柿くへば・・・」は東大寺の鐘の音の余韻が詠ませたわけでね(参考までに「初夜の鐘」は「そやのかね」と読みます)。

 さてさて、除夜の鐘といえば、やっばり知恩院でしょう。NHKも外さない、と思うな。

 日本最大の三門(木造)は有名ですけど、鐘も日本3大梵鐘として知られてます。ほかの2つは? はい、調べてください。面白い話がたくさんあるんで原原で解説しますけど。


「華頂山」の額は畳2畳超ですよ。三門とは空門、無相門、無願門=三解脱門の略。楼上内部は非公開の仏堂ですが「御忌」にはオーブン。

 ついでに・・・この仏堂には知恩院7不思議の1つ「白木の棺」がありましてね。三門造営の命を受けた奉行、五味金右衛門ご夫妻の木像が安置されてるわけ。小さなものですよ。けどさ、どうして祀ってるの? ネットにアップされてる「いわれ」はすべて間違いです。正解は原原でお話しましょう。すると、どうして家康は知恩院を拡張したか、その狙いもわかりますよ。まさに地政学なんだよねえ。これも原原で。。。

 さて、梵鐘は高さ3.3メートル、直径2.8メートル、重さ70トン。アインシュタインが音の実験したこともありましたね。

 で、この梵鐘が鳴らされるのは法然上人の御忌大会(「ぎょき」と読みます))と大晦日だけ。

 この大晦日が大変なの。なにしろ親綱1人、子綱16人の計17人で撞くわけ(自然に綱役試験があるそうです)。17人? そうっす。こんだけの坊さん用意しないと撞けません。しかも親綱の担当は鐘とは逆方向に位置してるのよ。

 「えーい、ひとーつ」
 「そーれ!」

 撞木を大きく引きます。で、親綱担当の坊さんは撞木と平行。つまり、真横になって飛ぶわけ。大変な修行ですよ、これは。ふらふらになるんちゃう。

 京都に住んでた時、もちろん、見に行きました。いまは折からの観光ブームで大混雑。どこから聞いたのか外国人も多いと思うな。自分たちで撞けるわけじゃありませんよ。飛んじゃうんだから。

 今年の大晦日もまたまた行列になります。たぶん8時30分には締め切ると思うな。知恩院の梵鐘は午後10時40分スタートと決まってます。

 ここは秀頼の奥さん、千姫(徳川秀忠の長女)の墓がありましてね。で、少し先に「濡髪さん」ゆうて、舞妓芸妓の信仰を一手に集める神さんがいてますんや。縁結びの神さんでもありますから、お詣りしとくとこれまたよろし。

 この時期の京都は底冷えがしますから、温かくして出かけたらよろし。ま、三門から少し南東の方角に3ー5分ほど歩けば、松本清張が小説でなにかと紹介してた、芋棒で有名な平野屋さんがあります。





 来年4月、名古屋原原の前日が「御忌大会」。朝まで南無阿弥陀仏を唱える「ミッドナイト念仏in御忌」があるんよ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「夕凪の街桜の国」(こうの史代著・864円・双葉社)です。