2017年07月20日やってます!「タイ〜仏の国の輝き〜」(国立東京博物館)

カテゴリー中島孝志の「日本伝統文化研究会」」

 今日は大阪原原です。メンバーはご参集のこと。昨日聴けなかった名古屋メンバーも参加するとのこと。。。

 いやあ、混んでますなあ。NHKが放送したらこの混みようですよ。
 「深海2017〜最深研究でせまる“生命”と“地球”」

 深海大好きなんす。基本、水族館好きですから。深海関係の番組も必ずチェックしてます。しかししかししかし、NHKのおかげで超混雑。若冲イベントのラストくらいの混みようですよ。夏休みが終わってからにします。10月1日までやってますからね。

 そのかわりに<つうわけではないんです、これ、九州の太宰府でやってる時に見損なったんです。博多原原で「投資研究会」なるものをリクエストされちゃいましてね。太宰府往復してたら間に合わない。「ま、トーハクでやるからいっか」。切り替えは得意っすから。

 待ちに待ってました。期待を超えてます。


タイの仏陀はとってもスマート(8月27日まで)。

 タイ族の国が興る以前、インド文明、セイロン文明に影響され、北部のドヴァーラヴァティー国とかマレーの方のシュリーヴィジャヤ国、メコンデルタに発展した扶南国、クメール族のアンコール朝、タイ北部モン族のハリプンチャイ国。そしてスコータイ、アユタヤなどに続くわけです。

 オープニングでいきなりノックアウト。これ、欲しい。。。「ナーガ上の仏陀坐像」。オークションに骨董品が出てるんすよ。買っちゃおうかな。


ワット・ウィアン伝来シュリーヴィジャヤ様式(12世紀末〜13世紀・バンコク国立博物館蔵)

 仏陀はネランジャラ川のほとり、菩提樹の下で悟ったことになってますけど、そのまま瞑想してると雨が降ってきたらしいっす。で、竜王ムチリンダが傘となって守った、つう説話があるんです。とぐろを巻いた上に座らせてますからね。

 7頭の大蛇。まったくヤマタノオロチですわな。


数年前の出品に砂岩のものがあります(12世紀前半・カンボジア・アンコールトム)

 「ナーガ」つうのはサンスクリット語で「蛇」なんすね。で、蛇はルシファーでもありますし、釈迦の母親(マヤ)はコーリヤ国ナーガ族の出身ですし、アレキサンドロス大王の母親オリンビュアスも聖獣蛇を信仰する一族です。時代的には仏陀の方が少し早いんですけどね。さらに言えば、もっと昔々、6600年前、タイ東北部バンチェン(青銅器文明)にシュメール人の王国が成立。この王族がナーガ族なんですね。


サーカヤムニー仏(1366年にワット・マハータートに安置)。

 珍しく写真OKつうとこもあんだよ。。。


ラーマ2世王作の大扉(19世紀・ラタナコーシン時代)

 ラタナコーシンつうのは「インドラ神の宝蔵」てこと。現在のバンコク王朝の別名なのよね。ビルマ軍との戦争で灰燼に帰したアユタヤの栄光を復活するぞ、つう意味でしょうな。

 日本とタイの歴史ですからね、山田長政の像とか貿易資料なんぞもありまして。この人、王様からも重用されたけど、どうやら政敵に暗殺されたみたいっすね。優秀なんで嫉妬の対象になったんでしょうな。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「『国富』喪失 前編」(植草一秀著・994円・詩想社)です。