2018年01月23日つなぎ予算採決延期の真相!

カテゴリー中島孝志のとってもいい加減な市場観測日記」

 忘れないうちに・・・本日の「日刊ゲンダイ」に「中島孝志の1日」つう特集が掲載されます。死ぬほど暇なら読んでね。駅とかコンビニで売ってますけん。よろしく。

 さて、昨日、金融経済有料サイト「夢と希望とサムマネー(松藤民輔の部屋)」に掲載したコンテンツを1日遅れでアップします。やっぱ原稿料頂いてますから、あちらを優先せんとあかんわな。

 大事なことなんでこちらでも載せとかんとね。

 ここに来て、アメリカではまたまた「債務上限トラブル」の発生です。

 「つなぎ予算についてトランプが率いる共和党と民主党が物別れに終わった結果」とのこと。

 原因は民主党が移民保護条項をつなぎ予算案へ盛り込む姿勢をかたくなに貫き、一方、共和党はつなぎ予算が可決されない限り移民問題は協議しない、つう姿勢を貫いたせいだ、と、まるで「小さな冷戦」。結果、連邦政府職員は可決するまで一時帰休あるいはノーペイ勤務だとか。

 2011年8月と13年10月、オバマの時に見た風景と一緒です。





 90年代にも政府機関は3回閉鎖(21日間)されましたし、とくに11年の時は予算が通ってから格付け会社S&Pが米国債をワンランク引き下げることになりましたが、この時はS&Pの親会社マグローヒル社のトップが辞任に追い込まれる、というとばっちりまてせおまけでついたのでは、と私は記憶しています。

 しかし、このトラブルの舞台裏を覗くとちがう風景が見えてならないのです。

 この問題のトラブル・バスターは上院共和党院内総務のミッチ・マッコーネルですよ。新年早々の東京原原で少し触れましたけど、この男、共和党の権力者ですが、トランプの味方ではなく、彼を揺さぶるために「サボタージュ」しているとしか思えないのです。早い話が、主因は民主党ではなくこの人物にある、と私は考えています。

 なぜ? できれば、トランプを辞任させたい。少なくともダメージを与えたい。共和党の大統領なのに? はい、そうです。

 メディアではけっして報道されませんから、マッコーネルの氏素性を簡単にご紹介しておきましょう。
ひと言で言えば、中国の代理人です。中国の利益のために懸命に金儲け、いやいや政治活動をしている男です。年の離れた2番目の奥さんは台湾生まれですけど、中共要人の娘。この女の父親は江沢民の同級生(上海交通大学)なので、結婚式には中共の幹部がずらり顔を揃えました。

 つまり、公私ともに中国にどっぷり浸かってる男なのです。参考までに、奥さんのエレーン・チャオはトランプ政権の運輸大臣。おそらくこの男がごり押ししたんでしょう。

 いま、トランプは「貿易赤字」「北朝鮮問題」「台湾問題(この重要問題をなぜか日本のメディアは報道しません)」等で習近平に揺さぶりをかけています。もっと大きな問題は「制海権=安全保障問題=西太平洋・南シナ海・インド洋」です。

 ポイントはトランプがロシアを取り込めるかどうかにあります。



 トランプが考えてるのは日本、インド、そしてロシアと「軍事同盟・防衛同盟」を結んで中国を封じ込める、というものです。
 ロシアをとられたら中国は終わりです。インド洋に制海権のない中国はマラッカ海峡を封鎖されたら、あっという間に崩壊します。だから「2021年」までになんとかパイプラインを完成させたいのです。

 残念ながら、トランプは「ロシア・ゲート事件」という「冤罪」を上下院とメディアからしつこく攻撃されています。安倍政権におけるモリカケ問題と同じ。いったいだれが仕掛けているかは簡単にわかると思います。

 そうです、中国です。

 アメリカの政界、金融界、メディア界(映画界も)を牛耳っているのはユダヤです。しかし、いまや、ユダヤロビーもびっくりするほどチャイナロビーがはびこっているんです。
 それは上院下院の議員だけにとどまらず地方政界までそうです。慰安婦像を陳列する、という暴挙を認めたサンフランシスコ市長が突然死しましたが、日清日露戦争以前から熱心な排日の土地柄。逆に中韓ロビーの熱心さを考えれば止められないだろう、という予想も的中せざるをえないわけです。

 トランプはいつもと同じようにビジネスライクにディールを進めると思います。



 対中圧力と予算の確保。大統領は予算を握ってませんから議会と妥協するしかありません。民主党もダダをこねれば市民ウケしませんからトランプに協力するしかありません。
 それでも対立するなら、いよいよデフォルトですが、トランプほどデフォルトが得意な人間はアメリカ政界にはいませんから、ぜひお手並み拝見。どうさばくかによって、トランプ株が暴騰するかもしれません。

 さて、前回お話ししたことは2点ありました。
?いま世界中が注目しているのは「AI」と「EV」である。「EV」が進化普及するかどうかは素材にかかっている。その素材とは銅とコバルトである。
?どうしてアメリカ=トランプは北朝鮮問題にのめり込んでいるの? 核を載せたICBMがアメリカ本土に到達するから? 違います。背後にいる中国をマトにかけているから? 少し違います。正解は「北朝鮮の資源です」・・・今回はその続きです。
 
 昨年、ジンバブエ(昔のローデシア。超インフレで億の桁のついた紙幣で有名)というトップ層だけが超金持ち。国民は貧困層という途上国の元首ロバート・ムガベが来日しました。
 こんなたかり屋はアフリカを飛び立つ前に「歓迎すべからざる人物」として門前払いにすればいいのですが、この男、性欲と金欲の塊なのです。



 ジンバブエの北にはコンゴという国が2つあります。ムガベは40歳も年の離れた愛人を大臣にするばかりか、隣国コンゴに軍隊を差し向けて金鉱山を奪ってしまいました。
 幸い、年末に軍が政変を起こしてムガベは失脚しましたが、その背後にいるのは中国です。中国が認めたからクーデターに成功したのです。どうせ傀儡政権でしょう。

 では、なんのために中国はジンバブエに政変を起こさせたのか? いや、どうしてコンゴにのめり込んでいるのか?



 それはレアメタル=コバルトのためです。コバルトを制する者がEVを制するのです。
 いま、バラ色のように描かれているEVですが、現実を見ると前途多難。素材革命が起きなければ、かなり厳しい数字です。メディアはいい加減な数字を並べ立てていますが、現実離れも甚だしいと思います。しかし、水をさせない。なぜか? EVが株価を引っ張っていくからです。

 かつてのITバブルを彷彿とされます。では、どれだけ厳しいのか? 近々述べたいと思います。
 

 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「韓国人は何処から来たか 中編」(長浜浩明著・1,620円・展転社)です。