2014年07月11日「若者たち」

カテゴリー中島孝志のテレビっ子バンザイ!」

 鳴り物入りでスタート。フジテレビの「若者たち」。俳優さん見ますと、それぞれ単独で主役を張れる人たちばかり。

 う〜ん。ヒットするやろか。。。どないやろ。わからん。

 かつての「若者たち」は2世代前。私ですらリアルタイムでは見てません。長男役の田中邦衛さんなんか御年82歳ですからね。若いけどね。いま、その役を妻夫木聡さんがやるつうわけだかんね。年とるわなあ。。。

 あの頃は団塊世代向けのドラマだったわけよね。むやみやたらに「議論シーン」が多かったのもそのためでしょうな。はい。

 新バージョンでも議論シーンは踏襲するらしいけどさ。「いまどきの若者たち」は「かつての若者たち」とはちがうわけで。いい加減にしないとね。蝶ネクタイだけは。。。

 いまどき、こんなに議論せんでしょ。議論てのは相手の領分まで踏み込んでくるってことだもんね。「いまどきの若者たち」はそこまで入ってこない。入り込んで拒絶されて自分が傷つくのが怖いからね。

 団塊世代のモーレツ世代のあとは「しらけ世代」。議論ばかりしてる連中を冷ややかに見てましたからね。で、次は三無主義ときた。

 団塊世代の懐かし視聴者もカバーしたい、というスケベ心がありあり。「♪懺悔の値打ちもない」をBGMにするなんざなかなかです。

 ヘタすっと空回り。


おかげで売り切れ。きっと団塊世代が購入しとんだわな。

 むかしの「若者たち」に登場しとる小巻さん。なんと可憐なこと。この清涼感。この透明感。ああ、そやねんそやねん。「忍ぶ川」やないですか。69歳のいまもさぞやお美しい方なんでしょうなあ。気品は年齢を超越しまっさかいなあ。。。小巻はん、ぜひ特別出演してもらいたいわあ。凛とした女優が欠乏しとるいま、ぜひご尊顔を拝したいところでおます。全国200万のコマキストにはたまりまへんでえ。

『若者たち』です(クリックすると聴けますよ)。

 映像がええんですわ。それにしても山本圭さんですなあ。「戦争と人間」でんなあ。

 そういえば、小巻さん、満洲財閥大福の1人娘趙瑞芳役で出てましたなあ。で、伍代財閥の長男(高橋悦史さん)に犯されちゃうの。

 「いまホテルの周囲は日本軍で一杯。私が騒げないこと、あなた知ってやった。最初にあなたと出会った時、奉天は占領されていなかった。あの時なら許したかもしれない」
 「ここはもう日本だ!」
 
 恋人役が服部医師(加藤剛さん)でね。

 「ボクの下宿に来ないか? 君を守らせて欲しい」
 「私ここにいます。辱める日本人いるのかまいません。恥ずかしいの私じゃない。日本人です」
 「今夜こそ軍人だったらと思ったことはない」
 「・・・1人にしてください」

 満洲伍代のボス、五代喬介はこのバカな甥っ子をステッキで殴ります。
 「時を考えろ! 敵は日本が隙を見せるのを狙っているのを知らんのか?」
 「おじさん大丈夫です。まわりは日本軍だけですから」
 ますますステッキで殴りつけるのよ。
 「おまえのようなバカが伍代の跡継ぎかと思うと、兄貴が可哀想になる。大福がその気になればおまえなんか一晩で消せるんだぞ。
 雷太、やってみろ!」
 「いいんですかい?」
 「かまわん。オレが許す」
 
 立て続けに投げたナイフが両頬をわずかに斬りつけて壁に突き刺さります。

 「19日の夜明け、この男に3人殺された。命が惜しかったらよく覚えておくんだな。ここは満洲だ。日本じゃない」

 で、用心棒(三国蓮太郎さん)にこのバカを哈爾浜に連れて行ってくれと命令するわけね。

 朝鮮人反日活動家の役が地井さんでしたねえ。巧かったなあ。


 ついでにこんな唄もどないだ?

早川義夫さん・永井龍雲さんの『サルビアの花』です(クリックすると聴けますよ)。

佐々木勉さんの『あなたのすべてを』です(クリックすると聴けますよ)。


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