2015年03月20日「雪の金沢!美味美酒美妓美泉の旅」(その9)。。。

カテゴリー中島孝志の「日本伝統文化研究会」」

 さあ、お楽しみの小堀酒造店さん訪問です。蔵は鶴来に2カ所あるらしいです。鶴来とは剣のことですよ。

 江戸享保年間の創業。『萬歳楽』というブランドは明治の中頃から。
 古来より「萬歳楽」という舞楽がありまして、めでたい席で舞と演奏が披露されまして、世阿弥の謡曲「高砂」に「千秋楽は民を撫で、萬歳楽は命を延ぶ」という一説がありまして。「萬歳」は1万年の歳月の意味でして、「楽」は楽曲、楽しいという意味もありましてね。


「森の吟醸蔵 白山」の工場前で小堀幸穂会長さんと記念撮影。

 最新鋭の吟醸蔵です。元々、ここは杉林。伐採した杉はすべてこの建物の建材として活用されています。廃材もなし。長期間利用するために木造建築にしたらしいです。2002年にグッドデザイン賞を受賞されてます。


工場内のラウンジで小堀会長の講話を拝聴。

 会長さん、実は私の先輩なの。けど、あの頃の早大生は優秀だったと思いますよ。いまはいろんな学部ができとるらしいし、入試もわけのわからん奇妙な方式らしいし。なんたって少子化だもんなあ。


移動用ロボット運搬機システムなど、近くのコマツさんからかなり勉強されたようですが、こと、酒造りは完全手作り。手間暇が半端ないっすね。

 白山蔵にはサーマルタンクがいくつも並んでます。仕込み水は裏山の井戸だとか。
 ノーベル賞受賞パーティのお酒にも選ばれています。最近は梅酒が人気だとか。試しにつくったらビンゴ。会長さん、かなり頭が柔らかいから新しいこと好きらしいっす。



 2月の訪問はベストタイミングだったようです。いまから寝かせるんでしょうね。で、七夕頃にもう一度。8月とか9月の出荷でしょうか。






左が天才杜氏の家修さん。60歳過ぎてるって信じられます? やっぱ麹を扱ってる人は若いよなあ。

 酒米つうと山田錦。ま、有名ですからだれもが知ってると思います。けどね、山田錦にもいろんなランクがあるらしいですね。限られた地域のさらに限られた部分(兵庫県産特A地区口吉川)でしか特上山田錦はとれないんです。1俵3万円超。肉でいったらA5ランクつうことでんな。

 で、この酒は名人高橋巌さんの「日本一の酒米」を、霊峰白山伏流水「白山菊水」で仕込んで、天才杜氏が妥協を廃してつくった究極の純米大吟醸なの。ま、純米大吟醸もろみのいいとこ取りつうわけ。超美味いはずですわ。


「日本酒のストラディバリウスですね。忘れられない味わいです」と千住真理子さんも絶賛。


自慢の逸品「萬歳楽 超吟(ちょうぎん)」 あと6本しかないっす。200本限定製造だかんね。幻の酒ですな。冷やして呑んだら最高でっせ〜。

 それにしても、たっかいなあ。。。けど、こんだけとことん吟味してつくってたら当たり前だわなあ。私? はい、10本買いました。

 ホンモノを知らなあかんな。高級ワインもええし、マッサンもええけど。この酒、いけまっせ〜〜。

 酒で思い出したけど、先週の土日、「新潟酒の陣」に参戦してきました。新潟佐渡の蔵元86軒が一同に集うイベント。2日間で14万人。国際会議場朱鷺メッセが立錐の余地もありませんでした。ま、近々、ご報告します。これも乞うご期待!


 今日のメルマガでご紹介する本は「大麻と古代日本の神々」(山口博著・宝島社・822円)です。