2015年07月19日TBS日曜ドラマ「ナポレオンの村」のモデルはあの高野誠鮮さんです。

カテゴリー中島孝志のテレビっ子バンザイ!」

 さて、8月は原理原則研究会はお休みです。しかし「阿波踊り・うどん県くい倒れツアー」を8月13〜15日に開催します。お盆によくやるよなあ。けど大阪原原のYさんのご尽力で、阿波踊りは絶好の桟敷を、うどん店はマニアックで美味、宴会はベストの店を用意してもらいました。

 さてさて9月ですが、博多原原は奥村眞吾先生がゲストです。 
 国家がいよいよ国民の富を収奪する準備を調えたいま、どう資産を防衛するか、ズバリご教示頂こうと思います。日本、アメリカ、オーストラリアを股にかけて活躍されてますから、ウルトラCがあるんだよな。きっと。。。

 参加希望者はメールよろしく。2次会参加の有無もよろしく。

 名古屋原原と大阪原原のゲスト講義は10月度に開催します。ゲスト講師は熱烈なリクエストにより、スピ研で講義いただいた「霊能者」にご登場頂くことにします。名古屋、大阪と連チャンです。ご期待下さい。。。

 つうわけで、9月度の講義内容が変わります。左欄をチェックしといてね。9月の大阪原原は、いつも通り、午後6〜7時は尾崎式史先生の「100万円を7年間で1億円に殖やす私の方法」の講義があります(10月は尾崎先生の講義はありません)。


 さてさてさて、「ゲスト講師」つながりでお知らせがあります。
 今夜9時からドラマがスタートします。「天皇の料理番」の後番組です。

「ナポレオンの村」・・・主役は唐沢さん。限界集落を蘇らせたスーパー公務員の役。で、このモデルはあの高野さんなんです。

 去年の東京原原のゲスト講師ですよ。石川県羽咋市のスーパー公務員、高野誠鮮さんなのです。

 ベストセラー『ローマ法王に米を食べさせた男』(講談社)の著者ですが、なんといっても、持ち前の企画力と行動力で行政に革命を起こし続けるスーパー公務員なのです。



 家は代々、石川県羽咋の日蓮宗僧侶。41代目。556年続いてます。父親も僧侶をしながら国家公務員。僧侶になるために立正大学に行き、在学中にライターやテレビ構成作家の仕事をしてました。「11PM」「プレステージ」を手がけていたものの、兄が継がないので羽咋に帰らざるを得なくなった、というわけ。

「11PM」で担当したUFO番組が役に立ちます。

 地域にある古文書に「そうはちぼん伝説」という不思議な伝承がありました。「麦藁帽子のような格好をしてて、光ったものが東から西山へ飛んで行った」と書いてある。まさにUFO。で、羽咋市主催で「第1回宇宙とUFO国際シンポジウム」をしちゃう。スタッフは市民。プロに委託するとノウハウが残らないからね。

 そんなこんなで5年半ずっと臨時職員。35歳で晴れて公務員となりました。

 神子原地区はかつて1000人以上の住民がいた。いまや65歳以上の人間が半数を超える限界集落。驚くほど年収が低いので若い人は村を離れる。

「おまえみたいなヤツは、農林課に飛ばしてやる!」
 教育委員会生涯学習課として日本初の宇宙科学博物館である「コスモアイル羽咋」の管理運営をしてた。上司は企業誘致しか考えない。「宇宙なんて税金の無駄遣いだ。コスモアイルなんて閉めてしまえ!」という考え。さらに追い打ち。経済産業省から愛知県万博「愛・地球博」の手伝いをしてくれないかという要請が直接来ます。

「経済産業省の言うことなんか聞くな。最初から断れ!」と訓告処分になっちゃった。

 飛ばされた農林課で農業者に自立を提案すると、「俺らの平均年齢を知ってるか? あと20年経ったら90やぞ。田んぼがもつか」と叱られる。
 彼らの年間所得は87万円。サラリーマンの5分の1。役人は給料もらっているのになんの策も施してこなかった。年金がもらえると農業は続けられるけど、夫婦どちらかが死ぬと子供から迎えが来る。そしてどんどん過疎化が進む。
 農林漁業の最大の欠点は自分で作ったものに自分で値段をつけられないこと。1本100円かけて作った大根を市場に出す。
「今日は全国で大根がたくさんできたから30円だ」
 その瞬間に70円の赤字。生産者が希望小売価格をつけることができないなんて本当の産業ではありません。

 会議なんてや〜めた。何百ページの計画書を作ったら村が変わっていくのか? 変わりません。コンサルタントに依頼して計画を立てさせる。計画書はA3用紙1枚。
 何が足りないか? 行動する力がまったくない。60万円の予算でやってやろう。できるか、と市長から聞かれた。

「やってみないとわかりません。稟議書は出しません。決裁書も書きません。これでよろしいですか?」

 説明しなきゃいけない人の数ばかり増えたら時間がなくなる。できることもできなくなりますからね。

「農民の自立自活なんて、やれるわけがないだろう!」
 ヤジが飛びます。
「おまえ、田んぼに入ったことがないげんろ!」
「客をここに呼んでこいっ!」
「おまえ、売ってみせろよ。売ったら信用してやるから」
「おまえの言っている生産、管理、販売ってのを、俺らがやったるわい」

 必ず賛成、反対、無関心と3分割になります。

 さてさて、パワポをたっぷり活用した講義でしたが、なにより凄い迫力でしたね。なるほど、このパワーで思いを実現してこられたんだな、と思いました。
 エゴからエコへ、日本の農業や限界集落の再生というよりも、日本と日本人が再生できるヒントがたくさんありましたね。「奇跡のリンゴ」で知られる木村さんとの塾は世界にアピールできる「日本の武器」です。ドイツが盛んにアプローチしているようですが、日本からもっと発信していかなければもったいないですね。


「やらなくちゃ!」

 日本は豊かに見えますけど(豊かです!)、「食の安全」にこれほど油断している国もありません。
 放射性物質の垂れ流し以上に、遺伝子組み換え食品、食品添加物等々、きわめて危うい食物がひたひたと浸食してきています。これは今年1月に名古屋原原で講義を頂いた山田豊文先生が詳しいですね。



 食はこのままでいいのか? 農業は農協VS有機農業VS自然農法という枠組のままでいいのか?
 とにかく動かなくちゃ。このままではいけない。やらなくちゃ。思わず火がついてしまいました。TPPはもしかすると天佑なのかもしれません。

 「サロンのような雰囲気でリラックスしてお話できました」との伝言を高野さんから頂戴しました。「奇跡のリンゴ」の木村塾を仕掛けた高野さんならではの世直し論は、ドラマでも余すところなく描かれることでしょう。

 日本の農業はもっともっと面白くなります。農業が変われば命が変わります。教育が変わります。日本人の心と日本の未来が変わります。


報道体質は最低だけど、ドラマはさすが。「ドラマのTBS」だもんね。