2018年05月02日なにげない日々に心から感謝。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 1月に咳が抜けず、この4月末にまたまた咳が抜けず。「結核だったらあっという間だよ」と脅かされ、結局、疲労とストレス、それに花粉症つうことで落ち着いたわけで。

 実は、死ぬなら結核がいいな、と思ってましたから、内心、チャンスと感じてる部分もあったわけで。

 このところ、がらにもなく奇妙な夢ばかり見てまして。奇妙で奇妙で奇妙で飛び起きたりして。
 なにが奇妙かってえと、いでたちは映画「砂の器」に登場するボロボロのお遍路姿なのよ。で、最果ての駅のホームで雪が舞い散る中、意識があるのかないのか、小さな小さな子どもを抱いて、「必ず助けてやるからな」と祈りながらうずくまってると、停まるはずのない汽車が来て、乗客は私と顔を合わせると鬼か妖怪でも見たかのように驚愕。車掌が降りてきて、合掌している私の手を縄で巻き、横たわっている子どもをすくいあげた。

 助かった・・・これで目が覚めた。なんとも奇妙な夢。

 人の一生というのはなにも派手なことなどない、平々凡々の時間が過ぎていくわけで。華々しいことがあったとしてもほんの一瞬。「刹那」というヤツですな。にもかかわらず、光り輝く一瞬を夢見て日々を虚しく生きるなんてのはバカらしいことで。

 「ね、聞いてるの?」
 「ん? 聞いてるよ」
 「じゃ、なに言ったかしゃべってごらん」
 「・・・」

 平々凡々がなんて凄いことなのか。奇跡だなあ、としみじみ気づきましたよ。

 そういえば、フランク・シナトラ&ポール・アンカのコンビで知られる「マイ・ウェイ」にしても、元曲はクロード・フランソワが歌った "Comme d'habitude" でしょ。

♪ボクはすばやく着替えて
 いつものようにベッドから出て
 1人コーヒー飲んで
 いつものように遅れて
 音も立てずに家を出る
 いつものように空は曇って
 外は寒くて
 いつものように襟を立てて歩く♪

 平々凡々ないつもの様子を切り取っただけ。これがポール・アンカの手になると、実にドラマティックでダイナミックな「人生讃歌」に大変身。
 もち、同じ曲なんだけど、ポール・アンカもシナトラももういいかな、疲れちゃうしぃ。「いつものように」くらいでいいっすよ。声量マックスのテノールやソプラノはご勘弁。

 私には愛した歌があるから?
 信じたこの道を私は行くだけ?
 すべては心が決めたままに?

 なるようにしかならんのよ。いつもそうだったっしょ。なにもやっとらんのにそうそううまくいくわきゃないっしょ。心が決めた? なりゆきでそうなっただけだしぃ。信じる道なんて、んなもんはなからないしぃ。

 いつものように、いつものように、いつものように、なにも考えずにやってるだけだもん。 



 今日の「通勤快読」でご紹介する本は「おもかげ」(浅田次郎著・1,620円・毎日新聞出版)です。