2018年06月05日本丸はEU一人勝ちのドイツ。。。

カテゴリー中島孝志のとってもいい加減な市場観測日記」

 忘れないうちに・・・わが東京原原のご令嬢三井れなーた様よりのメッセージでがんす。

「東日本大震災発生時に0歳だった赤ちゃんが無事にハタチを迎えるその日まで、『ハタチ基金』は被災地の子どもたちに寄り添い、20年間継続的に支援を行う基金です。

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ハタチ基金 東日本大震災 チャリティパーティ 2018
in 港区青山 葉山庵 Tokyo
Therapist Produce合同会社が主催します。
ご支援いただいたご寄付は【ハタチ基金】を通じて、子どもたちに学びと自立の機会を提供するために活用させていただきます。
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◇開催日時:2018/7/22 (日)18:10開場〜21:00閉会
◇会場:東京都港区南青山2-13-10 ユニマットアネックスビル6F
◇参加費:10,000円※チャリティ代含む
◇ドレスコード:お洒落な服装&着物or浴衣も大歓迎
◇お問合せ先:info@therapist-produce.com
◇ご予約はこちら:イベント特設サイト
https://www.charity-jp.com/

 「たくさん!たくさん!!たくさん!!!のご参加とご支援」をよろしくお頼み申し上げまーーーす。


 さーーーて、1日遅れで「有料サイト」に連載しとる原稿をおすそわけ。

 「米朝首脳会談は予定通り行う」というトランプ発言。北朝鮮以上にコロコロ変わるので、金正恩も勝手が違うと焦っているのでしょう。

 制裁解除と平和条約締結そして経済支援がどうしても欲しい金正恩。駄々をこねればトランプのほうから妥協してくる、という目論見は外れてしまいました。
 トランプはイスラエルのために(サウジはあくまでも「ついで」)イランと戦争したい。だから、このタイミングで北朝鮮と戦争になるような2正面対立は避けたい、という読みは正解。しかし、北朝鮮となら長引く戦争はしないで済む、という戦争屋の読みも正解。トランプは本気で北朝鮮と戦争するつもりだ、と判明したので、あわてて中国に駆け込んだわけです。

 なんの成果も生まない会談ならば開催するメリットはありません。メリットがなければ交渉にはそもそも臨まない。けど、1発で決めなくてもじりじり追い込んでいく方法はあります。核施設、核技術の不可逆的廃棄を受け容れざるを得ない状況に、金正恩を追い込めばいいんですから。

 たとえば、軍事クーデターを仕掛ける。

 トランプはあくまでも交渉によって戦争リスクを打開する姿勢に見えますが、会談が予定されている6月12・13日、金正恩率いる金正恩首脳がシンガポールに入った瞬間、北朝鮮でクーデターが起きないともかぎりません。
 もしそうなったら、株価暴落・金価格高騰・米国債高騰・超円高となるのは必至。もちろん、米朝首脳会談破談よりも市場に与えるインパクトははるかに大きい。

 実は、金正恩が大連に駆け込んだ理由もこれでしょ。

 クーデターを主導するのは北朝鮮軍部ではなく、北朝鮮軍部と昔から深く結びついてる、より正確に言うなら、北朝鮮軍部の育ての親=旧瀋陽軍区=現北部戦区をなんとしても中国に押さえ込んでもらうため。

 少しでも危ない兆候があれば「人民解放軍」に阻止してもらうつもりなんでしょうけど、旧瀋陽軍区は核兵器こそもってないけど、戦車等々の最新戦力では中国軍でナンバーワンですよ。しかも、習近平はまだ押さえてないでしょ。江沢民の息がかかってるもん。

 いまや、習近平政権の臥龍鳳雛。臥龍諸葛孔明が王滬寧(常務委員)ならば、鳳雛龐士元は王岐山(国家副主席)です。
 王岐山は半島の核問題は「中国の核心的利益」と断言。核心的利益とは台湾、チベット、南シナ海ですよ。司令塔王岐山は北朝鮮の非核化、在韓米軍撤退こそ中国の国益である、という危機意識を示したもので、北朝鮮に対する核廃棄圧力はものすごく大きいのです。

 米中に睨まれて核放棄せざるを得なくなりました。詳しくはいずれお話しますけど、核兵器を持つ北朝鮮を前提に東アジアの戦力バランスをとるには日本の核武装しかありませんからね。これは中韓が絶対に阻止したい。そのためには北朝鮮に核を廃棄させなくちゃ。





 この間、ヨーロッパではイタリア国債の売り浴びせで価格暴落=金利急騰(3.4%)でユーロ下落。ドル高、円高でダウも日経平均株価も大幅下落しました。折からのイタリア金融機関も経営悪化でこちらの株価も暴落。



 しかし、イタリアの金融機関が不良債権を大きく抱え込んでいるのは、ちょうど2年前に松藤民輔さんとの共著に詳しく書きました。同時に、イタリア国債を買っているのはフランスとドイツ。ギリシャとスペイン、ポルトガルの国債まで大きく買い込んでいたのもフランスとドイツ。フランスの国債を買い込んでいるのはドイツ。





 つまり、本丸はドイツ銀行にあるのです。ドイツ銀行の株価はリーマンショック以降、一貫して下落し続けてきました。2年前にもドイツ発金融恐慌が起きる懸念について書きました。この2年間なんとかごまかしごまかしやってきたものの、これからどうなるかはわかりません。





 イタリア国債売り浴びせの狙いは、ドイツ売りにあるのでは、と私は考えています。ドイツ売りの狙いとはなにか?
 ユーロ崩壊です。ブレグジットで英国は大正解。泥船ユーロから一足先に逃げ出せたからです。





 金価格は1300ドルを挟んで行ったり来たり。北朝鮮、イランとの戦争危機でも1350ドルを超えなくなりました。中国が金をそっと売却してせっせとドルを取り込んでいるからでしょう。なんのために? 米中貿易摩擦=相互の報復関税がエスカレートし、結果としてドルとペグした人民元の売り浴びせに対抗するためです。
 かといって、株価も大きく上昇することはなくなり、縮小均衡しています。投資家は現金ポジションにしています。



 今後、減税で転がり込んできたキャッシュは設備投資ではなく自社株買いと不動産投資、M&Aへと回り回ってダウを押し上げていくはずです。日本の不動産、株式市場、そして日本企業の買収へと進んでいくはずです。やはり、ここでも株価は上昇。

 戦争リスク、金融不安で金価格高騰チャンス、バブルマネーで市場沸騰。トレードオフを内包しながら9月頃までは進んでいきそうです。

 9月になれば違う風景が見えてきますが、それについてはもう少しあとで述べたいと思います。


 今日の「通勤快読」でご紹介する本は「天国おじい 運とお金に嫌われてたボクが、あっちの世界から教えてもらった人生のいい流れに乗る方法」(石川大智著・1,512円・ダイヤモンド社)です。