2007年02月13日板橋警察署警察官の死に思う。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 東武東上線の自殺未遂女性を救うために、懸命に説得を行った警察官が亡くなったそうですね。残されたご家族の悲しみは想像することすらできませんね。

 こういう事件て、嫌ですね。悲しすぎますよね。
 不意打ちだから、ご家族にしたって心の準備ができてないでしょ? 病死も悲しいけどさ。せめてもの救いは準備や覚悟だけはできますもん。

 死にたがってる人間が死なないで、家族のことが心配で死にたくない、生きたい、働きたいという人間が死んでしまう。
 人間社会は不条理で矛盾に充ち満ちていて、こんな運命のいたずらが多すぎますね。

 横浜の地元に笹沢左保さんという作家がいらっしゃいました。木枯らし紋次郎等々の作品で知られる方ですね。
 この人、人妻との不倫を苦に心中しようと旅だったことがあるんです。けど、結局、死にきれなくて警察に保護されて信州から戻ってくる時、若い青年がなにを急いでいたのかホームですべって汽車にひかれてしまったわけ。轢死ですよ。
 やっぱり、この時、左保さんも感じたらしい。
 「前途洋々で生きたがってる人間が死んで、俺たちみたいな人間が生きている・・・」

 いまを生きてる私たちにできることってなんだろうね?
 まずは自分が死なない、と思うこと? 周囲にも応援する?
 今日、出かけることがあったら、ホームの緊急ベルとか緊急ボタンのありかくらいは少なくともチェックしておこうよ。

 自殺願望の女性は、命の恩人のためにも2倍生きなきゃいけません。
 これは義務でしょう。「私には関係ない!」ではありませんね。
 もう関係ができちゃったんです。人の世は、知らず知らずのうちにどこかで関係ができてしまうものなんですね。

 ご冥福を祈ります。