2007年12月08日「抵抗勢力内閣」か?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 選挙の争点が憲法ではなく、インド洋での給油問題ではさらさらなく、「年金問題」であることは周知の事実。
 国民は国家の防衛よりも日々の生活防衛のほうに関心があるわけですよ。

 で、この年金問題ですけど、社保庁改革、消えた年金解決、全額補償等々は表の問題で、実は裏の問題もあるんです。
 
 それは行革ですよ。行革。

 国民は公務員の生産性の低さだけでなく、税金をATM代わりに活用できる「利権」に怒りを覚えています。
 東大生なんて目ざといから、いまやキャリア官僚になろうなんてのは激減。優秀な人材ほど欧米の投資銀行へと向いています。もう利権を貪る時代は終わったのよ。お客の年金を食い逃げした下級公務員が免職になってからも跡を追われる時代なの。

 いま、国民にウケる政策は行革。同時にこれからの日本には避けて通れない重要な国策でもあります。
 ところが・・・。


ピンチじゃない、大暴れするチャンスだ。

 さて、独立行政法人の整理合理化計画が道半ばに頓挫しそうですな。
 38法人の統廃合を指揮する担当大臣の渡辺喜美さんは孤軍奮闘。
 というより、四面楚歌。ああ虞や虞や、汝をいかんせんと。項羽の心境を噛みしめているのでは。

 なにしろ、注目の額賀福志郎さんほか、主要6閣僚は全員ゼロ回答。肝心の総理のバックアップも無しときた。
「あんたら政治家か、それとも役人か?」とキレる気持ちは国民も共鳴しているはず。

 ここは、渡辺さん。石原伸晃さんみたいに簡単に腰折れせず、たとえ道半ばでも自分の意思を通すべきですよ。ハードネゴシエーターというのは一目置かれるんです。しかも、味方よりも敵から賞賛されるんですよ。

 中曽根さんが総理になれたのは、行政管理庁長官なんて二流大臣を拝命したとき、あの土光敏夫さんを引っ張り出して「第2次臨時行政調査会」を発足させたからですよ。
 骨のある財界トップを味方につけ、国民運動として展開すること。
 反対する6大臣など、「抵抗勢力」と呼べばいいの。町村さんからどんなに注意されても鈍感力で繰り返しちゃえばいいの。

 罷免される? めっけものですよ、罷免されたら。けど、いまの福田内閣に罷免なんてできるわけがない。「福田内閣は後ろ向きの内閣だ!」「役所の味方だ!」なんて叩かれちゃうもの。
 いま、自民党はものすごく損してます。せっかく3日前に、いま選挙したら民主党と互角と朝日新聞が書いてくれたのに。これじゃ、イメージが悪すぎます。内閣そのものが「抵抗勢力」になっちゃってるもんね。

 渡辺さんにとって、いまは大暴れするチャンスなんだよ。下手に引いちゃダメなの。