2008年03月13日迷走する日銀総裁人事

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

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 まさかの民主党、武藤さんの日銀総裁不同意ですか・・・。よく、やりましたねぇ。結局は政府案を飲むと思ってたんですけどね。予算案の強行採決によっぽどカンカンだったのかも。


この人、運がいいからなれるんじゃないかな。

 副総裁就任人事のときも反対したから首尾一貫してるのよ。
 でも、「この世界金融不安状況に日銀総裁不在の影響は大きい」「大所高所から判断した」なんて弁解でいくらでも通っちゃうもんね。

 ここは民主党のお家事情から反対せざるをえなかったわけでしょう。

 参院優位のアピール。武藤総裁案まで呑んだら、民主党の存在意義は限りなく薄くなる。財金分離に固執する党内の原理主義者のメンツを立てる。
 いずれも、党内融和が第一義。チーム内で不調和音を出さぬように、チーム民主をきちんとまとめなくちゃいけない執行部としては、「若いもん」に少し歩み寄ったというところかな。

 でも、福田さんは懲りずにもう1回提案してくると思うけどね。さて、そのとき、民主党はどうするか?
 マスコミは「総裁不在の空白は許されない」「政争の具にするな」なんて言ってるけどね。
 不在でもいいんじゃない? 副総裁は1人決まったんですから。
 米欧5中央銀行による緊急資金供給対策だって、日銀はオブザーバーなんだからさ。

 ここは政府を追い込んだらいいんだよ。ガソリン税の暫定税率にしたって、審議すべき問題が山積みで時間切れ。こりゃ成立しませんよ。

 日銀総裁ねぇ、かつてのミスター円、榊原英資さんなんか面白いけどね。まっ、ないとは思うけど。この人、元財務官なんだけど、財務省は元次官の武藤さんを推してしねぇ。伊吹幹事長も財務省の代弁してるみたいだし。

 民主党との協議で武藤総裁が否定されたら、福田さん短気だから、「もうだれでもいいよ。白川さんでいいよ」なんて投げちゃうかも。

 武藤さんが総裁になったら、金利を下げるでしょうなぁ。0金利の復活でっせ。
 万が一、榊原さんがなれば逆に金利を上げるでしょう。けどね、そうすると、小泉・竹中路線の失態が天下にさらけ出されちゃう。だって、国債利子費が急増して財政が破綻しちゃうもの。
 どちらがなっても、世界経済に与える影響は小さくありませんな。

 それにしても、中国はさすがですな。あの殺人餃子の天洋食品は従業員全員解雇だって。証拠隠滅のウルトラCでっせ。
 こんなこと、「先進国」では禁じ手だからだれもやらないけどね。さすが自画自賛、我田引水、鉄面皮と名高い傍若無人国家だけのことはあるわな。