2012年11月28日「愛する人」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 40代の知人夫婦はこのたび養子を迎えることができてめちゃ喜んでます。不妊症でどうしても子どもができないカップルは少なくありませんもんね。

 この子は幸せになるなあ。つうか、なってほしいなあと思いますね。

 世の中には犬の子を産むように、簡単に妊娠し、ころころ産み落とす母親も多いし、いま60代のおばはんやけど、最初から最後まで育児放棄。挙げ句、「結婚式には来ないでくれ」と実娘から宣言される始末。

 けどねえ、この娘。端から見ると実母くりそなんよお。血は争えませんな。

 旦那はええとこのお寺さんのぼんぼんでね。完全にこの妻のマインドコントロール下におかれていいなり。目ざとい母親は旦那にたかろうと懸命。この世の修羅ですな。傍観してるだけでサスペンスドラマを見てるようでっせ。

 さて、大好きなロドリゴ・ガルシアの作品。父親のあの小説。『百年の孤独』ね。どこが面白いんだろ。ま、いいけど。でもって、これまた大好きなナオミ・ワッツ主演。似てるよなあ。スカーレット・ヨハンセンに。

「愛する人」って、元々のタイトルは「MOTHER AND CHILD」=母娘という関係なのね。その通り、3組の母娘が織りなす物語です。

 14歳で子を産んだけど、世間体をはばかる母親はその子を里子に出します。死に際でもこのことについて娘に謝罪できず、家政婦にだけ心中を吐露する。最後まで娘には悪いことをした、悔やんでいたのにね。

 娘は療法士として働いてるけど、極度にルールを守る人物。人の好意とかを素直に受け容れられない。トラウマですわな。失望が怖くて友だちも恋人もつくらない。人にもルール厳守を求めるタイプ。
 アネット・ペニングが演じてるけど。ぴったし。この人、たしか「アメリカン・ビューティ」で隣の不動産屋と不倫する妻役をしてたよねえ。

 里子に出された娘のことは名前すら知らない。いま、37歳の弁護士として活躍中。やっぱインパランスでね。幸せなカップルに波紋をつくっては遊んでるタイプ。これがナオミ・ワッツ。



 娘を棄てた母親は娘に会いたくて教会の施設に出かけます。母親に棄てられた娘は自分が妊娠して人の親になるとき、母親と会いたくなって教会の施設に手紙を出します。

 もう1人の母娘は母親になれない娘と無神経な母親。不妊症でね。何回も面接してようやく養子をもらえることになったんだけどね。。。

 ひょんなところで全員が結びつく。ふ〜ん。「ラブ・アクチュアリー」の母娘版? 巧いなあ。。。


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