2008年04月18日「インテリジェンス読書術」 中島孝志著 講談社 840円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 去年、『キラー・リーディング(大反響でラジオや『週刊現代』が特集しました)』を出版した時、もう読書に関する本は書けないなと思うほど、著者としては完璧な出来だったと自負していたんです。
 その後、読書法に関する連載等々もしましたけど、本にするほど食指は動かず。

 そんな中、自己実現、夢の実現、どん底からの復活、モチベーション・・・などをテーマに読書法、読書論を展開してはどうだろうというひらめきだけでまとめたのが本書です。

本書は私の友人たちを想定して書いたんです。つまり・・・。
?「仕事で山ほど読まなくちゃいけないのに本を読むのが遅くて・・・」と困ってる。
?「どんな本を読んだらいいかわからない」と迷ってる。
?「たくさん読んで勉強しているのに、ちっとも具体的な成果があらわれない。結果として、あまり評価されていない」と嘆いてる。

 年間3000冊の読書フリークの私もいまだにこんな悩みを抱えて生きてます。
 
 読書というのは、司馬遼太郎さん風にいえば、「太鼓のようなもの(竜馬が初対面の西郷を評して述べた言葉)」なんです。こちらが大きく叩けば本のほうでも多きマーケット答えてくれます。小さくしか叩かないとほとんどなにも教えてはくれません。つまり、まずは太鼓を大きく叩くことが大切なんですね。ひと言で言えば、読書にどっぶり浸かってみるということです。

また、読書には2つのスタイルがあります。1つは、「ああ、おもしろかった」「頭がよくなった」という知的欲求を満たす読み方です。これをわたしは「知的消費型読書」と呼んでいます。
 もう1つは「このアイデアはこの仕事に使えるぞ」「がぜん、やる気になった!」というように具体的な付加価値や行動につながる読み方です。これを「知的生産型読書」と呼んでいます。

 いい悪いの議論はしません。どちらが得か、あるいは損なのかを考えると後者の知的生産型の読書法ではないかと思うのです。

 「インテリジェンス読書術」は私の読書スタイルです。中島流の超速読法です。知的生産のための読書法です。感性を磨いて深読みする読書法です。
 本書には、あなたの心を健全にし、豊かになる本をできるだけたくさん紹介しました。ぜひお読みください。500円高。