2007年09月22日福田か、麻生か?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 安倍さんが退陣表明した瞬間、株価は跳ね上がり、その後、下落。雲隠れしている間にも株価は上がり、そして下がり、また上がり・・・日本の総理がだれであろうと株価は淡々と動いているわけです。
 為替や株価は国内要因ではなく、NYダウであったり、サブプライムローン問題であったり、欧州銀による資金投入であったり、そして日銀の金利据え置きを決定打として決まっていくわけです。

 経済は政治の混乱などものともせず、経済の論理、金融の論理で動いていく。
 けど、政治と経済はバラバラではなく不可分のものであり、今回は存在感希薄なリーダーだったからこそほとんど影響がなかった、と理解すべきでしょう。


外国人記者の指摘は鋭い。本来は緊張すべきなんだけど、日本で報道されないからね。もったいない。

 さて、いま、自民党では総裁選が展開されています。明日の日曜日には、まっ、福田さんが選ばれるのでしょう。新聞、テレビも2人の候補を追っかけてますけど、いま、国会会期中なんですよ。

 福田さんは全派閥の推薦を得て、あの小泉チルドレンまで応援団にして、パワフルな地盤を築いてますね。石橋を叩いても渡らない人が渡ろうと決めたんですから確信があるんでしょう。
 一方、麻生さんは党員というよりも国民に訴えかけるしかない。といっても、小泉さんの二番煎じは通じない。
「古い自民党=派閥政治復活」という訴えかけでしかないようです。

「古い自民党」という真意は「派閥政治復活」云々ではなく、「バラマキ行政=大きな政府」という意味なんですね。
 どちらがなろうと、「大きな政府」を目指すつもりなのかもしれません。

 いま、日本は不動産も金融も会社も、どんどん外資に奪われています。
「ホワイトカラー・エグゼンプション」等々の導入で、近々、ビジネスパーソンの働き方もますますアメリカナイズされていくことでしょう。
 勝ち組と負け組、下流社会、ワーキングプア、ニート・・・いよいよ、会社の中でも食堂を分けなければいけないほど格差が表面化してくることでしょう。

 国益と国民益は違います。国益と地方益とも違います。会社益と個人益も違います。もし、国益と国民益、会社益と個人益を同時に満足させるには「成長」しかありません。成長さえすれば、すべてが満たされるんですね。
 いま、成長する以上にあちこちでロスが発生している。そのため、相互の「益」が反目しあっているわけです。この間隙を突かれて、「会社益」のみ追求する外資が乗り込んできているという構造だと思います。

 日銀の金利据え置きはアメリカを助けました。ICUに入っていた外資ファンドがホッとしていることでしょう。

 日本国のリーダーは、まず、筋肉質の国づくりを第一義に考えていただきたい。「美しい国」といっても、整形美人では話にならないんです。