2007年07月22日「松本の兄」 松本隆博著 秋田書店 945円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 オシム・ジャパン、オーストラリアに雪辱しましたね。内容的にもとってもいいゲームでした。
 25日のゲームが楽しみですよ。

 ところで、プロ野球じゃオールスターゲームやってたのね。ち〜とも知りませんでした。ニュースで見てびっくり。だって、スターのいないオールスターゲームって、広告に偽りありじゃないですか・・・。
 これじゃ、昔、テレ東でやってた「スターボウリング」と一緒じゃない? あれ、見事なほどスター出てなかったもんね。
 あのさ、谷選手ているでしょ(奥さんが柔道家)。巨人のユニフォーム着てたけど、FAしてたの? 地味だけど黙々と結果を出す職人タイプ。頼りになる選手だけど、彼の声1度も聞いたことないんだ。

 さてさて、ここ1週間、ワイドショーとか週刊誌に出ずっぱりじゃないのかな。
 いまいちばん露出度の高い素人と言ってもいいでしょう。

 そう、ダウンタウンの松チャンの兄さんでやんすよ。

 ご本人は堅気のビジネスマンなんだけど、そこは、ほら、やっぱ超有名人の身内ということで、周囲もそこそこ期待する。
 なんかおもろいこと言うんやないか・・・。で、そこはそれ関西人のDNAがめちゃある上に、芸人偏差値の高いオトンとオカンの子。
 ウケること言わんとあかんな。

 これが弟の番組に呼ばれた時にも条件反射しちゃうわけ。

 素人くささを期待してるのに、中途半端なド素人になってしまう。関西人でもないのに下手な関西弁使ってる私みたいなもんやな。
 でも、出たがりのDNAは永遠。

 本人はあくまでもビジネスマン。たまたま超有名人の弟を持ってしまった。
 で、仕事で使える場合は使う。周囲も期待する。で、サービス精神溢れてるから、どうしても期待にジャストミートしてしまおうと考える。

 で、本を出しちゃったわけでんな。同時にCD「尼崎なオカン」までリリース。

 この兄弟、似てますな。傍観するところ、北野武さんともよく似てる。欽ちゃんともよく似てる。
 どこが?
 驚異的にシャイなところ。人見知り。松チャンは子どもの頃、いつも兄さんの友だちに混ぜてもらってたみたい。「浜田を通じてようやく友だちができる」「けど、いったんできたらとことん仲良くなる」と、著者は分析してますな。
 
 恥ずかしがり屋の出たがり屋。こういうアンビバレントなキャラをもった芸人てたくさんいますね。というか、こうでないといけない。
 タモリなんて、めちゃ暗いもんね。

 B型、左利きも同じ(私の愚息も同じ。芸人志望なのよね)。生意気、礼儀がわからない。納得できないことは嫌い。
 つまり、ひと言で言うと、世慣れて無くてぶきっちょなんよ。

 私から言わせたら、もう1個あるような気がしますな。
 それは感受性が強いということ。礼儀がわからないけれども、気配りはかなりのもんだよね。これは番組見ててもよくわかる。浜ちゃんが捨て身で大御所の懐に入っていくタイプなのに、松チャンは後輩でもフォローしてるからね。この点、著者もよく似てると思うよ。

 兄でしかわからない、みえない等身大の松チャンがよくわかる。
 なんかしらん、「三丁目の夕日」そのまんまやな・・・。300円高。