2007年08月08日ギャング映画で暑気払い

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 暑いですな。とっても暑い。暑いというより熱い。
 こんな暑いときには鍋物がいちばん! 鍋焼きうどんでもいい。身体の中から暑くなると、この暑さもあまり感じなくなります。これ、ホント。だから、私、夏は毎日鍋。

 さて、私、やくざ映画とかギャング映画とか、めちゃ好きですねん。鶴田浩二の「総長賭博」もいいですなぁ。健さんの「網走番外地」とか「昭和残侠伝」もいいですな。「死んでもらいます!」なんてね。

 「やくざの美学」がウソっぽく見える人には「仁義なき戦い」は最高でしょう。私もDVDで4作品持ってます(4作目までは脚本が笠原和夫さんなのよね)。たまに引っ張り出して観てますからね、これは古本屋にも出さない。

 けど、外国のやくざ映画=ギャング映画もいいね。先っちょから火が出るマシンガン。あの迫力がスカッとしますな。この暑い夜長にどうですか?

 で、私が好きなギャングは2人いて、1人はラッキー・ルチアーノ。頭の切れる男ですね。意思が強く、穏やかで(切れるまでは)話し合いを大切にする。けど、いったん決断するとどんな大物をも始末する。
 ある意味、非情なほどバランス感覚の持ち主。アウトローとはいえ、リーダーになる資格十分の人物。

 もう1人いるんだけど、これがラッキーとは逆でアンラッキーとしか言いようがない男。
 ダッチ・シュルツ。


ダッチ役はダスティン・ホフマン。いきなり殺される相棒のボー役がなんとブルース・ウィルス。「おいおい、こんなに簡単に殺されるんか、おまえ!ダイハードは嘘やったんか?」みたいな。ニコール・キッドマンも出てまっせ。

「コットンクラブ」ではジェームズ・レマーがダッチを演じてたね。この人、巧い。リチャード・ギア、ダイアン・レイン共演。コッポラ流の洒落た音楽映画で、クラブのエンタテナーが続々登場。中でも最高なのが「♪ミニー・ザ・ムーチャ」のキャブ・キャロウェイ。「ブルース・ブラザーズ」にも登場してた御仁(こちらは本物)。だ〜い好きでんねん。

私の大好きな大好きなティム・ロス(「海の上のピアニスト」は必見だよ!)がダッチ役。これ、イカれてて最高。共演は才色兼備のパネッサ・ウィリアムス。ため息が出まっせ。

 ダッチ・シュルツは禁酒法時代(1920年代から1930年代)に活躍したギャングなのね。本名はアーサー・フレゲンハイマーつうんだよ。
 名前の通り、ユダヤ系ドイツ人。

 犯罪という犯罪はすべて経験した人物だろうね。密造酒、売春、ナンバーズ賭博、もち、殺しもね。最盛期はニューヨークのブロンクスとハーレムの両方を支配してた。

 ハーレムは「クイーン」が支配してて、マフィア(コーザ・ノストラ)も手を出さなかったし、出すべきじゃないと判断してた。けど、彼はイタリアンじゃないからね。秩序をぶっ壊して奪い取ってしまった。
 もち、抗争の火ぶたは切って落とされるよ。このへんは「奴らに・・・」をチェックしてもらうといい。
 黒人の街ハーレムを取り戻すために、バンビー・ジョンソンが立ち上がる。演じるローレンス・フィッシュバーンは「コットンクラブ」でも同じ役やってた(この人、「Tina」ではティナ・ターナーの暴力亭主役してたなぁ)。

 ダッチはとにかく気が短くてすぐに切れる。問題が起きると話し合うより銃で解決しちゃうタイプ。いきなりズドン。しかも、相手が誰だろうと関係なし。そして切れたら止まらない。

 大統領選出馬をもくろむ検事トーマス・デューイはダッチを脱税で告発するわけ。「一般市民」として寄付や奉仕活動などを偽装して地方都市ではなんとか無罪を勝ち取るけれども、デューイはどんどん告発する。
 で、「裁判に負ける」と判断したシュルツの右腕ボー・ワインバーグはダッチを裏切るんだ(ラッキー・ルチアーノの了承があったらしい)。

 けど、執念深いダッチが黙ってるわけがない。ボーを殺して権益を取り戻すわけ。
 「ビリー・バスゲイト」でボーを演じてたのがブルース・ウィルス。その愛人がニコール・キッドマン。この女、亭主持ちなのに、あっちのギャング、こっちのギャングと寝てるのね。

 さて、切れたダッチはデューイ暗殺まで計画しちゃう。デューイほどの大物に手を出したら、FBIを敵にまわすことになる。ダッチ1人のために組織全体を狙われたら一大事。
 てなことで、ラッキー・ルチアーノは配下の殺し屋集団にダッチ殺害を命じるわけ。
 ニューアーク(ニューヨークを追い出されていたため)のパレス・チョップハウスで、とうとう部下のオットー・バーマン(財務担当)、ボディガードのアービング、ルルとともにダッチは殺されてしまうのよ。

 映画では、ダッチが殺されておしまいんだけどね。少々スタイルが違うわけ。
 たとえば、トイレで何発も撃たれたにもかかわらずらテーブルまで歩いてくる。で、椅子に座る。ニコッと不気味に笑ってガクッと頭をテーブルに落とす。白いテーブルナプキンに鮮血が染み渡る。ティム・ロスはこういうシーンを演じてたね。
 一方、「コットンクラブ」「ビリー・バスゲイト」はめちゃくちゃ打たれてそんでおしまい。
 まっ、これもいいかもね。
 

名作ですな。ケビン・コスナー、ショーン・コネリー主演。結局、アル・カポネも脱税でしか告発できなかったんだよな。アメリカのギャングと警察の癒着はずっぽり根深い。なんだかんだ悪口言われてるけど、日本の警察官は偉いと思うよ。
そういえば、アンディ・ガルシアがGメン役でしたね。階段で乳母車を押えたまま銃口を相手の眉間に合わせてひと言。「準備はできてる。いつでもいいですよ」。カックイイ!

 「アル・カポネ」とか「アンタッチャブル」では、元々、ダッチは温厚で人を殺したこともないギャングとして描かれてたんだよ。だから、切れると止まらないダッチ像には違和感があったのね。
 けど、よく考えてみれば、人殺しをしないギャングなんているわけないもんなぁ。まっ、小学生時代は単純に信じていたってわけだ。
 
 ところで、ダッチが息を引き取る時に遺した言葉が傑作。「俺のことはほっといてくれ」だって。たしかに。好きなようにやりたいってタイプだったんだろうね。

 ダッチというあだ名の理由?
 「奴ら・・・」でルチアーノ(アンディ・ガルシアが演じてた)がひと言。
 「安っぽいヤツだ!」
 金持ちのくせに、いっつも安いスーツばかり着てたからね。そこがドイツ系ユダヤ人にもかかわらず、「ダッチ」と呼ばれた所以だろうね。

 ところで、いろんな映画があるけど、独断と偏見で選ぶとダントツで「奴らに・・・」がお勧めだと思うな。


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