2003年09月01日さぁ、金利が上がり出しますよ

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脆弱な日本の株価

 自民党の総裁選は混沌としてきました。数では小泉さん不利、高村さんが統一候補になるんでしょうか。

 だれも亀井さんが総裁になるとは考えてませんね。

 小泉さん、亀井さんという両極端の中で落としどころを考えているのかもしれません。

 以前、田中真紀子さんが、「懸命に走ろうとしていると後ろでスカートの裾を踏んづけている人がいる」と皮肉ったことがありますが、小泉さんには「郵政民営化」というゴール以外は見えないようです。

 にもかかわらず、総裁選にフォローの風。つまり、株式市場の状況です。

 「年初来、最高値。しかも、最大幅を記録する」と景気がいいですが、まだまだ、森内閣当時の最低値まで届いていないんですよ。しかも、株が上がり出しのは訪米時からですね。

 これはブッシュさんと交換条件で引き上げてもらっている、と勘ぐられてもおかしくないですね。

 専門家は後講釈ですから好きなことを言います。

 「国家は財政破綻してるけど、企業の収益は上がってますよ」

 「ユーロ、アメリカ市場に比べれば、下げすぎていた」

 外国人投資家が火をつけ、それに個人投資家が踊らされる。この関係はいまだに同じでしょう。

 日本の株価は北朝鮮の出方次第、アメリカ(もしくは日本)へのテロなどでどうとでもなります。それだけ脆弱なんです。




デフレからインフレへ

 「デフレを退治しなければ」

 こう言いつつ、デフレを放ってきました。なにしろ、これだけの株価低水準、それに低金利生活を余儀なくされますと、デフレでもなければ生活できない人が少なくないでしょう。

 日本人の多くはデフレでもいい、と思ってるんではないでしょうか。

 デフレで商品の値段が下がる。だから、たくさん売らないとダメだ。ところが、財布の紐はきついからだれも買ってくれない。値下げ分だけ損をする。損をしたら、人件費からカットする。

 それでリストラです。リストラされてもたべなくちゃいけないから、ものを買う。買うけれども、少ししか買わない。だから、ますますものは売れなくなっていく。

 もう、デフレはリストラ同様、当然の状態になりました。

 でも、株式市場に少し元気が出てくると金利が上がってきます。金利が上がると、ローンは厳しくなりますよ。たとえば、二千万円、三十五年間という典型的なケースで考えれば、○・三パーセント上がっただけで、利息は正味六十五万円もよけいに払わなければなりません。

 その金利が実際に今日から上がります。

 銀行の貸出金利も上がりますが、預金の金利には反映されません。国民はますます厳しいデフレ生活を余儀なくされるというわけです。

 だれが舵取りをするにせよ、やることはやる、やらないことはやらないとメリハリをつけないと、国民としても生活を計画できませんね。いちばんいけないのは「やるぞやるぞ」と国民と約束しておいてドタキャンすることです。

 これではドタキャンが得意などこかの独裁国家以下になってしまいます。