2014年12月14日♪ときに元禄15年12月14日。江戸の夜風を震わせて、響くは山鹿流儀の陣太鼓。。。

カテゴリー中島孝志の落語・演劇・タカラヅカ万歳!」

♪や〜りはぁぁ さぴてぇぇぇぇもぉぉぉ
 この名はさびぬぅぅぅ♪ってか。。。

 今日はそうです。忠臣蔵でげすな。赤穂浪士の連中が吉良邸を襲った日。つまり吉良上野介にしてみれば命日でやんす。。。
 もち旧暦でっせ。でないと、さすがに雪は降ってませんわな。

 「殿中でござる。殿中でござる」つうわけでね。切腹は当たり前っすよ。
 
 浅野内匠頭つうのは癇癪持ちだったらしいっすな。こういうトップを頂いた家来は大変すよ。
 戦国時代は上司を選べました。だって、アホな武将だったら犬死にだもん。だから、みんな、一流の武将、主君を求めて全国行脚してたわけでね。『七人の侍』を見ればわかりますな。
 めんどいから詳しくはいわんけどさ、「通勤快読」を聴いたり読んだりしてる方ならわかるっしょ? どうして剣客たちは全国をロハで修行していけたのか? ねっ?

 で、「これぞ勝ち組になれる大将やで〜」となれば志願するわけでね。まあ、全国押しかけキャラバンをしてたわけっすよ。つまり、今風にゆうと「就活」ってヤツですわな。。。

 ところが江戸時代も元禄頃になりますと、だいたい落ち着いてきますわな。五代将軍なんやからね。綱吉は。。。初代の家康、次代の秀忠、せいぜい家光くらいまででしょ。大変なのは。家光の次代になるってえと、武家諸法度、禁中並びに公家諸法度。で、寺社法度。。。と法律で雁字搦めですもんね。どんなことがあろうと、権威と権力は動かないんだもんね、つうこと。仕組みで動く世の中にしたわけっすよ。

 ですから、ぼんくらの藩主が出てきます。ま、バカな藩主のほうが巧くいく時代はもう少しあと。このころは家老が優秀でないとあかん。。。

 さて、「昼行灯」と言われた家老の大石内蔵助がよくまあ討ち入りなんぞできたもんですな。もち、昼行灯つうのは後世の創作でんな。やっぱ優秀な男でしたよ。

 で、どんなに家老が優秀でも、これから朝廷からの勅使をお迎えしてきちんと有職故実に則って振る舞おうとしてたとこで刃傷沙汰ですからね。

 切腹は当たり前っしょ。

 いくらバカでも主君は主君。で、赤穂浪士の行動に対しても幕府内で意見が対立します。私、学生時代、日本政治史専攻でしたんで、これ、かなり研究したことがありましてね。室鳩巣は助命論。荻生徂徠は切腹論を展開してましたね。
 ホントは政治判断で浅野も赤穂浪士の切腹も最初から決まってたました。

 なぜか? それ以前に、どうしてテロに成功できたのか? どうして浪士たちの潜伏、変装がご公儀にばれなかったのか?

 ばれてたに決まってるじゃないっすか。公儀お庭番はそんなアホとちゃいまっせ。浪士の動きは逐一報告されてました。。。
 
 さてさて、今日が楽日なんすけどね。そんなごたごたを芝居になってましてね。ただいまつうか、今日までつうか、今日の昼までつうか、下北の本多劇場でやってるんすよ。下北半島ちゃいまっせ。

 題して「吉良ですけど、なにか?」

 伊東四朗さんの生誕77歳。生誕て、いったいどんだけ偉い人なんや。早い話が喜寿ですわな。それを祝して三谷幸喜さんが書いた。いやあ、おもろかった。腹抱えて笑わせてもらいましたがな。。。

 けどさ、締切に追いまくられてるのに、こんな芝居見て馬鹿笑いしてていいのか、とっても小さな心を痛めてるんすよ。ホントはね。


ククククッ。堪らねえっす。う〜ん芝居巧い。




 戸田恵子さんの南京玉簾がなんとも素晴らしくてねえ。。。

♪あ、さて、あ、さて、あ、さて、さてさてさてさて
 さては、なんきんたますだれ〜〜
 チョイと伸ばせば 浦島太郎の魚釣り竿に
 ちょいと似たり
 浦島太郎の 魚釣り竿が お目に止まればおなぐさみ
 お目に止まれば元へと返す〜
 あ、さて、あ、さて。。。♪

 こんなの紹介してていいんすかね。編集者に見つからんよう、そ〜っとお届けせんとね。また怒られちゃうかんね。

 ま、南京玉簾はどうでもいいんだけど。いや、よくはないんだけどさ。
 戸田さん、私と同い年なんよ。彼女、名古屋でね。『中学生群像』つう土曜午後のNHKに出てたなあ。。。あゆ朱美つう名前でサロペット姿で演歌うたってたなあ。。。

 あ、さてさてさてさて、なんとも奇妙奇天烈な現代劇つうか時代劇つうか、うまく時間軸を箱に入れてる芝居なわけ。

 ところで吉良邸のことを舞台では「呉服町」と呼んでたのに気づいた人いる? あれれ? 吉良邸は本所松坂町じゃなかったっけ? たしかに三波春夫さんもそう歌ってましたわなあ。

 あのね、このカラクリがわかると、どうして赤穂浪士の討ち入りが成功したかがわかります。

 綱吉ですよ。将軍は。「生類哀れみの令」で有名な人っすよ。そんな人がどうして助命させなかったんすか? いや、将軍自ら切腹だと押し切ったのはなぜっすか?

 詳しくは原原の2次会でお話しましょう。あまり詳しく書くと、「原原で話してください。サービスしすぎです!」とまた怒られちゃうかんね。ここまでにしときまひょ。

 共演は福田沙紀、馬渕英俚可、瀬戸カトリーヌ、駿河太郎、伊東孝明、大竹浩一、阿南健治、ラサール石井の各氏(敬称略)。演出はラサールさん。

 いつも通り、三谷さんの芝居はテンポがええ。どうして映画はいつも寝ちゃうのかわからんなあ。『有頂天ホテル』は5回観たけどいまだに筋がわからんもんね。20分ずつ起きてるからもう1回見たら繋がるかもしれんなあ。。。

 ま、そういうことで、昼が楽日。ちゃんと選挙に行ける時間を用意してくれてます。。。

 そうそう、選挙演説でこれやったらどやろ?
♪あ、さて、あ、さて、あ、さてさてさてさて
 さては、なんきんたますだれ〜〜♪
 地盤の強い候補ならええけど、いきなり候補とか義理立て候補がそこそこ戦うならこれでんな。

 そもそも選挙に足りんもんが1つありますんや。それは「笑い」ですな。角栄さんが人気あったんは笑いがあったからですな。自民党もそうやけど、野党が揃いもそろってダメなのは演説がつまらんこと。だれが聞くか、そんなもん。
 「おもろいなあ」「ああ得した。楽しませてもらったわい」
 一服の清涼剤になるよな演説せなあかん。ムリ? できまっせ。なんなら、スピーチライターやったろか? でも、まずはこれやってもらわなあかん。

♪あ、さて、あ、さて、あ、さて、さてさてさて
 さてはなんきんたますだれ〜〜♪

 共産党がやったら爆発的にウケまっせ〜〜。戸田恵子さんを実技講師に迎えなあきまへんな。
 ま、やらんやろな。「ちんどん屋ではありまへん」ゆうてね。だから中途半端なインテリはあかんねん。選挙なんてもんは狂わんとできまへんで。自分の名前連呼しとるほうがよっぽど恥ずかしいんとちゃうか?

 さてと。。。開演前に下北を散歩。ラーメン屋さんと雑貨店ばっかし。やっぱ若い世代が多いですな。「開かずの踏切問題」えなければ住んでもええわな。


みっけ。家系ラーメン。