2015年07月26日宝塚『1789-バスティーユの恋人たち-』は最高でした。。。

カテゴリー中島孝志の落語・演劇・タカラヅカ万歳!」

 はっきり言います。宝塚は何組(もち専科もね)が演ろうと最高っす。

 今回は月組公演『1789−バスティーユの恋人たち−』でございました。こうなったら、すべての公演をご紹介しちゃいましょう。宙組、雪組はちょっと待ってね。次に紹介しますんで。。。

 時代背景はフランス革命前夜。舞台はパリ。革命のきっかけはバスティーユ牢獄襲撃ですね。ふつう、フランス革命つうとロベスピエール。ルイ16世。それになんといってもマリー・アントワネットが有名ですけどね。

 「パンがないならケーキを食べればいいのに」

 こんなこと言うわけないけど、女王ならばいいかねない、と思われていたのも事実。それにしても、ギロタン博士が発明したギロチンのミニチュアが何度も出てきましたけど、もち、処刑シーンはありません。

 宝塚は清く正しく美しい、のです。



 それにしても、トップスターの龍真咲さん(官憲に父を殺されたロナン・マズリエ役)の芸達者なこと。大阪でホテルに泊まると必ず「宝塚アワー」をつけっぱなしにしてるんだけど、この人の素顔、あまりに地味なんで、身体もきゃしゃだし、存在感薄いなあ、と思ってたんです。

 けど、間違っておりました。舞台では、あれれ、この人、だれ? この華麗な人は?
 心奪われておりますと、気づきました。ああ、鏡を見てたんだ、いえいえ、龍真咲様ではあ〜〜りませんか。なんと舞台映えのされるスターざんしょ。

 好きです。ついていきます。ジュリエットの気持ちがわかりました。。。



 月組は、というより、この演目といったほうがいいかもしれませんが、トップスター出ずっぱりではなく、案配がちょうどいい感じですね。2番手、3番手どころか、かなり広範囲にみなさん見せ所をつくってます。

 とくに注目はラザール・ペイロール(貴族将校)役の星条海斗さん。マギーさんですね。声の迫力、宝塚随一では? で、歌巧し。踊りの切れ最高っす。大柄ですけどよくまあ回ること。遠心力を最小にしとるんやろな。けど、手は大きくふらなあかんからなあ。どないなってまんねん。。。

 そういう意味では「群像劇」かな、という印象が強いですね。もち、龍真咲様は圧倒的な存在感ですよ。けど、全体のバランスがとてもいい。

 で、宝塚歌劇は脚本がしっかりしてまんなあ。服装の色遣いも最高です。この演目は本家を軽く超えてるでしょ。

 でね、ロベスピエールとうのは、私、大学時代に、この人の著作を翻訳するつもりでフランス語を選択したのよ。というのも、邦訳されてなかったからね。いまやフランス語の実力はシャンソンにもなんの役にもたってないんだけど(当時は、外務公務員上級試験に合格したヤツに教えてたほどできたのよ。英語は高校時代からどこの試験でもトップでしたけど。大学受験も満点だったのよ)。

 自慢はこれくらいにして、トップ娘役は愛希れいかさん。マリー・アントワネット役です。だから2人のからみはないんだよなあ。

 そうそう、衣装デザインは有村淳さんだって。『エリザベート』『THE SCARLET PIMPERNEL』『ロミオとジュリエット』等で知られる方ですね。

 注目は舞台を彩る「色」「カラー」です。なんとも美しく、ゴージャスに作り上げていることか。それでこそのフランス革命ですよ。

 ま、現実のフランス革命はエログロナンセンスの塊でね。とてもとても自由、平等、博愛なんつう「人権宣言」とはほど遠いものでした。しょせん無教養のフランス人ですからね。しょいがないわな。。。

 それはそうと、会場3階で開演を待ってると、どこかで見た顔。あれれ、名古屋原原のYさんじゃないの? 聞けば東京で会議とか。で、その前に宝塚。この演目はすでに宝塚で観てるらしいっす。会員はあちこちで観てますからね。

 だれのファンなのか、聞くの忘れちゃった。ま、いっか。。。