2019年12月19日「カツベン」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 文句なしにおもしろい。エンタテイメント映画に徹してますね。
 なんたって人が死なないもん。

 カツベンこと活動弁士ってご存じですか?

 主演の成田凌さん、声いいねえ。こういう声でないとカツベンは無理。ていうか、もしかして吹き替え?


『シコふんじゃった。』『Shall we ダンス?』『それでもボクはやってない』『舞妓はレディ』等でおなじみ周防正行監督作品。

 カツベンてーのは、無声映画(いまとちがって音声が入ってない映画ね)に「解説」をつける人のこと。リズム感、抑揚、声色など、独特の節回しで観客を魅了するエンタテナーのことです。

「客はシャシンを見に来るんじゃなくて、俺の解説を聴きに来てるんだよ」

 そうだと思いますよ。アイドルですよ。いまの「嵐」とか、ああいうレベルでしょ。女性は映画の世界にのめり込み、カツベンが描く世界にどっぷり浸かってしまう。メロメロってやつでしょうね。



 いまの時代も、カツベンとしてめちゃウケてる人がいます。



 シャシンは昔の無声映画を引っ張り出してくるときもあるし、サザエさんなのかなんなのかわからんパロディをみずから創作して演じることもあります。





 いずれにしても「カツベンの世界」はとっても面白い。サイコーです。

 さて今日の「通勤快読」でご紹介する本は 『23区大逆転 前編』(池田利通著・902円・NHK出版)です。とてもいい本です。