2012年01月30日NHK大河「平清盛」はおもしろい!

カテゴリー中島孝志のテレビっ子バンザイ!」

 視聴率がいまいちと評判の大河ドラマですけど、「平清盛」はかなりええですよ。


第1回目の脚本の巧さにびっくり。なかなかの仕事人ですなあ。

 ひと言で言えば、男のドラマだと思うな。いままでの大河ドラマの主人公が持つ要素をすべて集約したようなドラマで厚みと深みがあるんよお。

 清盛父子は既存のシステムをひっくり返すわけですからね。親父の平忠盛なんぞ、武士が力をつけるまで耐えに耐える姿はまさに「おしん」。冷静にグランドデザインを描くとこなんざ「家康」だし、暴れに暴れる清盛の若い頃は「信長」か「伊達政宗」でごわす。

 民主党もダメ、自民党もダメ。財務官僚なんてもっとダメ。既存のシステムをひっくり返した男ですから、清盛は。後半、バブルで潰れたわけじゃありません。

 この人はかなりの経済通ですし、かなり発想が柔軟な政治家ですよ。

 私がいちばん驚いてるのは、日本が酸化銅を掘りつくして、銅銭の原料がなくなった時、「ほんなら、宋から貨幣を輸入して流通させればいいやんけ」と判断したこと。

 これ、大正解です。つくるコストより拝借したほうがはるかに安くつくの。清盛のおかげで実は宋は財政破綻しちゃうのよ(たぶん、こんなことは大河ドラマでは描かないと思うけどね)。

 とにかく、いままでの大河でいちばんおもしろい。。。というより深い。そうだなあ、40〜50代のおとなのビジネスパースン向けかな。うんうん。


 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『素材は国家なり』(長谷川慶太郎・泉谷渉著・東洋経済新報社)です。詳細はこちらからどうぞ。