2013年03月04日お金持ちに見捨てられる国ニッポン!
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
この3月に奥村眞吾先生は『お金持ちに捨てられる日本−−超増税社会を生き抜く知恵』(PHP研究所)という強烈な本を出版します。
税務会計分野では日本でいちばん多い著書数(80冊超!)を誇る専門家ですが、今回の新刊はいままでの奥村本にはない切り口で貫かれています。
資産家のための税務戦略はもちろん、おそらくいままで聞いたことがない、という話が満載。しかも日本と世界の経済のこれかせどうなるか手にとるようにわかる内容になっています。

2月にわたしが主宰する原理原則研究会(東京)で奥村先生に本書のテーマでお話してもらったのですが、ウケましたね(大阪・名古屋・博多でもやりましょう!)。
香港やシンガポールに居住するメンバーが5人参加してましたが、なぜか質問すらしない。たぶん個別にそっと相談する腹づもりでしょう。
ひと口に「資産家」といっても、大中小とあるんです。
いろんな分け方ができますが、奥村流は、大資産家=1000億円超の可処分所得を持つ層。中資産家=100億〜1000億円の資産、小資産家は50億〜100億円。そして10億〜50億円はプチ資産家。3億〜10億円は「小金持ち」というのだそうです。
笑ってしまったのが、「アパート経営セミナー」だとか「○○投資セミナー」なんぞに目の色を変えて参加するのは「小金持ち」のみというのです。「資産家(プチの含めて)」は利回りなど目もくれません。資産家たちは元金・元本をとにかく減らさなければいいのです。というより、減らした一大事なのです。
これはよくわかります。とてもよくわかります。
「金は天下の回りモノ・・・ではありません。必ず堰き止めている人がいる。それが資産家です」
「死んでもあの世に金は持っていけないと考えるのが庶民。死んでも金は持っていく、と考えるのが資産家」
これは山ほど資産家の税務相談を受けている奥村先生の指摘です。
年間110万人が亡くなります。うち、なぜか6万人の処にだけ「相続税のおたずね」が届きます。そして4万人が相続税対象者となります。不思議ですね。イチロー選手よりも高打率です。
そして年間11000件もの「争族」が発生しているのです。
いま、香港やケイマン、ガンジー、シンガポール、スイスなどを背景にした税対策はすでに遅いし効果はありません。では、なにがいいか? それは原理原則研究会で聞いてください。本書を10冊くらい買って読んでください。
安倍首相は1500兆円もの個人金融資産の活用を真剣に考えないと、すでに「キャピタトルフライト」は本格的に始まっています。資産家が死ぬより嫌いなことは「資産を減らすこと=納税」です。
身内よりも国家のほうが取り分が多い相続税増税など言語道断です。税引き後の資金でようやく購入したモノにさらに税金を取るのです。贈与税のサービスなどもっと増やしても罰は当たりません。また、住宅ローン控除枠をアメリカ並にすべきでしょう。
もし1500兆円に3%の金利がつけば、黙っていても年間45兆円の利息=「あぶく銭」が生まれます。金利が上がれば国債の金利も上がります。幸いなことに、国債は固定金利がほとんどです。
守銭奴のような資産家は別にして、元金・元本を減らすことなく、毎年毎年45兆円ものあぶく銭が生まれれば、それが投資に回ったり消費に回るのはごくごく自然ではないでしょうか。
1500兆円の3分の2以上を65歳以上のシニアが保有しています。消費税増税など資産家には痛くも痒くもありません。それより相続税増税への怒りと恨みと恐怖は「親の仇」以上のものがあると思います。
「あの世」にもっていく腹づもりならば、「外国」にもっていくことなどいとも簡単でしょう。
赤字財政に悩むヨーロッパでは、キャピタルフライト先のスイスが恨まれてきました。税金逃れのマネーがどれだけ流れ込んでいたか。フランスでは毎年のべ25000人がスイスに預金し、国外資産24兆円が脱税マネーです。イタリアは 預金額の2.5%だけ納税すれば脱税には問わないよ、と決めました。しかし効果はありません。そこで、アメリカに協力して「資産家」の情報を公開しろ、と迫ったわけです。UBSが狙われましたが、牙城であるプライベートバンクは決算書など出しませんから相変わらずです。
孫への贈与税一部減免などまだまだです。もっとダイナミックな制度を考えるべきでしょう。でないと、お金持ちは日本という国を見捨て、気づいてみれば、政治家と公務員と生活保護者しかいなかった、という事態になりかねません。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『政府はこうして国民を騙す』(長谷川幸洋著・講談社)です。詳細はこちらからどうぞ。
税務会計分野では日本でいちばん多い著書数(80冊超!)を誇る専門家ですが、今回の新刊はいままでの奥村本にはない切り口で貫かれています。
資産家のための税務戦略はもちろん、おそらくいままで聞いたことがない、という話が満載。しかも日本と世界の経済のこれかせどうなるか手にとるようにわかる内容になっています。

2月にわたしが主宰する原理原則研究会(東京)で奥村先生に本書のテーマでお話してもらったのですが、ウケましたね(大阪・名古屋・博多でもやりましょう!)。
香港やシンガポールに居住するメンバーが5人参加してましたが、なぜか質問すらしない。たぶん個別にそっと相談する腹づもりでしょう。
ひと口に「資産家」といっても、大中小とあるんです。
いろんな分け方ができますが、奥村流は、大資産家=1000億円超の可処分所得を持つ層。中資産家=100億〜1000億円の資産、小資産家は50億〜100億円。そして10億〜50億円はプチ資産家。3億〜10億円は「小金持ち」というのだそうです。
笑ってしまったのが、「アパート経営セミナー」だとか「○○投資セミナー」なんぞに目の色を変えて参加するのは「小金持ち」のみというのです。「資産家(プチの含めて)」は利回りなど目もくれません。資産家たちは元金・元本をとにかく減らさなければいいのです。というより、減らした一大事なのです。
これはよくわかります。とてもよくわかります。
「金は天下の回りモノ・・・ではありません。必ず堰き止めている人がいる。それが資産家です」
「死んでもあの世に金は持っていけないと考えるのが庶民。死んでも金は持っていく、と考えるのが資産家」
これは山ほど資産家の税務相談を受けている奥村先生の指摘です。
年間110万人が亡くなります。うち、なぜか6万人の処にだけ「相続税のおたずね」が届きます。そして4万人が相続税対象者となります。不思議ですね。イチロー選手よりも高打率です。
そして年間11000件もの「争族」が発生しているのです。
いま、香港やケイマン、ガンジー、シンガポール、スイスなどを背景にした税対策はすでに遅いし効果はありません。では、なにがいいか? それは原理原則研究会で聞いてください。本書を10冊くらい買って読んでください。
安倍首相は1500兆円もの個人金融資産の活用を真剣に考えないと、すでに「キャピタトルフライト」は本格的に始まっています。資産家が死ぬより嫌いなことは「資産を減らすこと=納税」です。
身内よりも国家のほうが取り分が多い相続税増税など言語道断です。税引き後の資金でようやく購入したモノにさらに税金を取るのです。贈与税のサービスなどもっと増やしても罰は当たりません。また、住宅ローン控除枠をアメリカ並にすべきでしょう。
もし1500兆円に3%の金利がつけば、黙っていても年間45兆円の利息=「あぶく銭」が生まれます。金利が上がれば国債の金利も上がります。幸いなことに、国債は固定金利がほとんどです。
守銭奴のような資産家は別にして、元金・元本を減らすことなく、毎年毎年45兆円ものあぶく銭が生まれれば、それが投資に回ったり消費に回るのはごくごく自然ではないでしょうか。
1500兆円の3分の2以上を65歳以上のシニアが保有しています。消費税増税など資産家には痛くも痒くもありません。それより相続税増税への怒りと恨みと恐怖は「親の仇」以上のものがあると思います。
「あの世」にもっていく腹づもりならば、「外国」にもっていくことなどいとも簡単でしょう。
赤字財政に悩むヨーロッパでは、キャピタルフライト先のスイスが恨まれてきました。税金逃れのマネーがどれだけ流れ込んでいたか。フランスでは毎年のべ25000人がスイスに預金し、国外資産24兆円が脱税マネーです。イタリアは 預金額の2.5%だけ納税すれば脱税には問わないよ、と決めました。しかし効果はありません。そこで、アメリカに協力して「資産家」の情報を公開しろ、と迫ったわけです。UBSが狙われましたが、牙城であるプライベートバンクは決算書など出しませんから相変わらずです。
孫への贈与税一部減免などまだまだです。もっとダイナミックな制度を考えるべきでしょう。でないと、お金持ちは日本という国を見捨て、気づいてみれば、政治家と公務員と生活保護者しかいなかった、という事態になりかねません。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『政府はこうして国民を騙す』(長谷川幸洋著・講談社)です。詳細はこちらからどうぞ。