2003年10月20日大衆の反逆

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イメージ先行の上げ底内閣

 いよいよ選挙ですね。わたしのところにも面識もない政治家からダイレクトメールが毎日、届いています。

 先日、国分寺に仕事で行きましたら、南口がたいへんな人だかりでした。何かと思ったら、これが自民党の安倍晋三さんの選挙応援演説でした。候補者はだれだったか、いまだに思い出せませんが、安倍さん人気はすごいですね。

 誠実そうに見えるもの、あの人。シャープじゃないだけに、嘘をつくような人間に見えない。人間、何が幸いするかわかりません。

 人気タレントを全面に出して選挙を戦う。これが得意なのは石原都知事、国交大臣親子だけではないんですね。

 北口では社民党の若い男性が携帯スピーカーを持って演説してました。「へぇ、今時、社民党から立候補する人いるんだ。偉いなぁ」と新鮮な驚きを感じてしまいましたよ。

 各陣営とも、テレビCM、ポスターなどで懸命ですね。

 青木参院幹事長は日経ビジネスのインタビューで、「選挙になると、国民は政策で決めないから」と喝破してましたね。以前、海部総理が演説していた時も、聴衆の記憶に残っていたのは水玉模様のネクタイだけでした。まさしく、「メラビアンの法則」が当てはまるシーンでした。

 小泉首相の賞味期限も切れてきました。経済政策、年金、景気対策、治安、防衛、外交、地方自治など、問題は山積みです。この丸投げ内閣で解決できるかどうか、甚だ疑問です。

 今回、政権交代がないとしたら、まだまだ、日本人の多くは本格的に困っていないのです。困っていないから、変化を望まない、というメッセージなのです。




舐められても怒らない国民

 「この程度の国民なら、この程度の政治だろうよ」

 むかし、秦野章という法相(元警視総監)がこんなことを言ったことがあります。

 わたしは国民はそんなにバカではないと思いますよ。どうでもいいことだから変化しなくていい。しかし、どうでも良くないことなら、意思表示する。こういうスタンスだと思うのです。

 政治に無関心な状態が実はいちばん好ましいんです。政治よりも受験やテレビの話題でいっぱい。このほうが健全な国家なのです。

 「もう任せておけない」

 国民がそう判断すれば、それなりの行動を起こすでしょう。安保の時がそうでした。国民が動けば、いくらでも日本は変わります。国民はいままで外野どころか、観客席かテレビの前でしか政治を見ていなかったのです。

 日本にはまだまだ危機が足りないのです。これが幸か不幸か・・・それはだれにもわかりません。