2003年10月13日いよいよ本番

カテゴリー価値ある情報」

五分の魂がある

 衆院選です。日本シリーズです。もう残すところ、2カ月余りしかないのに、いろいろあるなぁ。

 テレビの番組改編だというのに、いきなり、選挙速報で潰れるのかなぁ。

 まずは野球から。

 といっても、日本シリーズではありません。

 巨人です。今回、目玉だったのはもちろん、原巨人から堀内巨人への変化ですが、わたしにとってはそれ以上に、原時代のコーチ陣が全員辞表を提出したということにあります。

 とくに原全監督から乞われて選手引退、コーチ就任を表明していた川相選手が、一転、コーチ就任を撤回して自由契約の道を選んだことです。

 これが何を意味するか?

 巨人軍というより、いまの読売グループは組織の締め付けを徹底していますね。川相が堀内巨人に協力しないなら、どんな功労者であろうと自由契約にしてしまう。不満分子、反乱分子になりかねないと判断したからでしょうね。

 ことの発端はたしか長嶋巨人時代の札幌遠征にあったはずです。

 広島(たしか)と3連戦して負けたんですね。その時、怒った堀内コーチが全員に雨の中をランニングさせたんですが、このナンセンスさに異を唱えた川相選手を殴ったはずなんですよ。両者の因縁はこの時からすでに始まっているんです。

 ですから、堀内巨人になったら川相選手がコーチなどするわけないと思っていましたよ。




かつての防衛庁の対立と同じ

 それにしても、巨人軍を見てると、かつての防衛庁内部の制服組と背広組の対立を思い出しますよ。

 現場で訓練し、戦うのは制服組。どんなに出世しても幕僚長止まり。背広組は防衛庁の高級官僚として出世していくわけです。たとえば、戦闘機を選ぶ時も政治判断で選ぶ人と性能本位で選ぶ人といるわけです。

 制服という現場と背広という管理する側の対立。これは根が深いですよ。

 野球などは制服と背広が協力しないとだめなんです。すなわち、オーナー、GM、そして監督、コーチ、それに選手。これらを取り巻くファン。これらがフランチャイズという地域と心のネットワークで結ばれて、はじめてマネジメントができるわけですよ。

 おそらく、いまの巨人軍首脳にはファンというイメージはなくて、「新聞契約者」という視点しかないんじゃないかなぁ。ならば、洗剤と景品でどうにでもなると考えてるのかなぁ。

 以前、猪木さんが設立した新日本プロレスの専務をしていた人の本を読んだことがあります。その中で一言だけ記憶に残っているのが、次のメッセージでした。

 「どんなに信頼されても、選手経験のないわたしが近づけるのはここまで。ここから先は選手でしか立ち入れない聖域というものがある」

 球団経営はチームマネジメントは違うと思う。チームマネジメントは選手でなければできない。たとえヒーロー選手でなかったとしても、選手でなければ立ち入ってはいけないのではなかろうか。

 同じグラウンドに立った人しかわからないものがあると思う。

 新聞屋や鉄道屋が簡単に立ち入ってはいけないと思うのだ。