2011年05月27日ついてないヤツには逆張り!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 とことん風見鶏の政治家なんだと思う。市民派といえば聞こえはいいけど、なんのことはない。たんなる日和見で哲学もなければ見識や抱負もない。総理の椅子に座り続けられればそれがベスト、という御仁なのでしょう。

 それにしても、原発アレルギーに押されて浜岡原子力発電所を停止したものの、相も変わらぬ思いつき。

 日本製造業の根幹をなす中部で電力不足になったら目も当てられない。なにより、いまがブームの「自然エネルギー」「再生エネルギー」云々とフランスで演説しても、だれも聞いてないとか。

 わかるんだよなあ。この男に吹き込んだ人。

 2020年代のできるだけ早い段階で・・・という話は、私が政界を引退してからのことだからあとは知らんもんね、という意味に過ぎません。

 日本のような経済大国の電力源としては不可能と言い切ってもいい。10年経とうと、20年経とうと信頼のおける電力源にはならないことをここで宣言しておきましょう。

 福島の原発事故は「悲劇」。けど太陽光発電や風力発電に期待するあまり、蓄電技術の進歩と歩調を合わさず実用化に踏み切ってしまったら今度は「喜劇」になってしまいます。

 かつて家庭用の太陽光発電装置の設置に補助金を出したけど、当時、この発電では世界の先端でした。数年で補助金なしでもモトが取れるはずの太陽光発電が一向に効率が向上しなかったので補助金カット。

 ドイツは日本よりかなり遅れて太陽光発電に取り組んで世界一の太陽光発電大国になりました。けど太陽光発電のシェアが上がるにつれて電力価格が急上昇。2000年にはキロワット時当たり米ドル換算で12セントが2007年に27セント。それ以降の実績は公表しなくなりました。

 メルケル首相はコスト高に耐えられず原発促進に踏み切った矢先にフクシマの事故。で、右往左往。

 最近、日本でも家庭用太陽光発電への補助金を復活させました。で、この非効率な電力を高値で電力会社に引き取らせることにしたけど、2010年度の実績は前年度比7割増で106万キロワット。

 これだけ甘い技術が一本立ちするとは思えない。菅さんはG8サミットで2030年までにすべての新築ビルと住宅の屋根を太陽光発電装置で埋め尽くすと公約。経済オンチがムキになって旗を振る点を考えると、こりゃダメなんだなと思う。

 ついてないヤツにはつかない。ついてなつヤツの逆張りする。これが博打の鉄則。太陽光は失敗するな。

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