2011年11月02日あのギリシャが国民投票するんだとか。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 今回のギリシャのデフォルトはなんとか回避されそうですね。

 金融機関が形だけは「自主的に」1000億ユーロの棒引きを決定。その分、ユーロ諸国が金融機関に資本増強するのだとか。
 なるほど、金融機関が自発的に債権放棄したから「デフォルト」ではない、と理論武装したわけですね。

 同じこと? いえいえ、これでユーロは金融統合から踏み出して本格的に財政統合=政治統合する、と宣言したようなものです。

 英米は大反対でしょう。「トービン税も導入する」と欧州委員会委員長(ジョゼ・バローゾというポルトガル人)はいってるわけですからね。こんなことされたらヘッジファンドに死ね、というに等しい。

 サルコジ、メルケルにしてみたら、ざまあみろ、でしょうな。

 けど、ギリシャの債務はまだまだあるわけです。3か月ごとに延々と証文を突きつけられ、そのつど、だれかが払わんといかんわけです。「オレの借用書もよろしく」とイタリア、スペインが言うでしょう。で、独仏は1兆ユーロを用意するから大丈夫、と自信満々。

 で、この金、いったいだれが供出するん? 日本? 中国? ブラジル? 英米がちゃちゃ入れませんかねえ。入れたらアメリカの金融機関が危ない? たしかに。どことは言わないけど。

 で、ここに来て「国民投票」をパパンドレウ首相が提案。実質デフォルトで被管理国家のくせに、国民投票で受け容れ可否を問うとか。

 究極のKY? 責任回避? けど、そもそも国民投票なんてできるんかいな。すれば「受け容れ反対」が可決。で、またまたユーロ危機。せっかく危機を脱出したばかりなのに。

 クリントン時代の財務長官にローレンス・サマーズがいるけどメキシコ通貨危機、タイからはじまったてアジア金融危機に際して、「いまいちばん怖れていることは?」という問いに、間髪を置かず、「Lack of Fear」(畏怖の喪失)と答えたことを覚えている。

 そうか、人類初のデフォルトを記録したのもギリシャ。1800年以降、2年に1回デフォルトしてるのもギリシャ。ギリシャ人にとってデフォルトなんてのは慣れっこ。とっくの昔に「畏怖」は「喪失」してるわけ。

 やっぱどう考えても「ギリシャ除名」が現実的な解決法ではないかしらん。


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